『もうすぐ駅に着くよ。』
「分かった、駅まで迎えに行った方がいい?」
『ううん、大体分かるから大丈夫。』
「そう。」

現在私は新幹線の中にいる。理由?そんなの不二という魔王…、いや、従兄弟に会いに行くためである。この前の忍足事件で彼は相当ご立腹らしく(何に腹を立てているのかは皆無)呼び出しをくらってしまった。

大阪から東京ってかなりの距離だしお金もそれなりにかかる。親にいえば出して貰えるが会う機会がなかったので自分のなけなしの小遣いを使うことにしたのだ。

私のま〇マギDVD…、お金がぁぁぁ

と切符を買う時に涙を流して買った。ただの変人だった。それでも東京でイベントがあるからよっしゃぁぁああ!やったるでぇ!な大阪人魂はぶっちゃけどうでもいい。


まもなくして電車が止まり人が出口に群がる。改札はどこの改札でもこんなものか、大都市によくあるよねこれ。駅前のロータリーを通り過ぎようとした時人だかりを左の方に見つけたから寄ってみる。だって気になるやん。

「踊りたんねぇなぁ、踊りたんねぇよ!」
「先輩ー、少しは合わせてくださいよ。」

見たことある人のはず…、なんだけど名前が出て来ない。脳をフル回転させれば何かを閃いたようで。

『あーっ!踊り手の!』

思い出せたと思ったらいつの間にか大声を発していた。あっちもあっちで驚いてるし周りの人も私をガン見だしでうわ、最悪。逃げようと思ったら足下のゴミにつまづいてこけた。誰だよこんなとこにマミさんのフィギュア落としたやつ!マミるぞ!(訳:首飛ばすぞ)一人マミさんのフィギュアを握り締めて葛藤していた。

「あんた折角なんだから見ていったら?てかダサ。」
「こら越前!…でも言うとおりだぜ、俺らのこと知ってんならなおさらな!」
「てか桃先輩本名出していいんスか?」
「あ!そういやそうだ!…って今更遅ぇよ!」

小さな男の子が立たせてくれてフィギュアを見てなんだマミさんかと呟く。先ほどの騒動のせいか人が少し増えていたが彼らは最前列まで連れて行ってくれた。

この2人は所詮ニコ動踊り手というやつで激しい曲をよく踊っていたりする。キレが何よりすごい。そしてアクロバティック…、は別の踊り手さんか。1曲2曲と見ていたが彼らの体力は底なしで異常だと思いました。あれ?作文?時間をふと確認したら電話から45分は経過していた。あ、死亡フラグが立った。






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