テニス | ナノ

 白石蔵之介/ほのぼの

「あの子今日休みなんかなぁ…。」
「白石、何そんな溜め息ばっかりついとんねん。」
「いつもならこの時間にいるはずの北沢さんが来とらんねん。」
「あー…、確か南昨日から風邪気味やいっとったな。」

こんにちは、忍足謙也です。朝から白石が思いふけてるなー思たらまた南の事やったか。本人曰く気になる、らしい。側からみれば好き好きオーラ出しすぎやっちゅー話や!

「えってか謙也なんで北沢さんの事名前で呼んでるん!?」
「去年もクラス一緒やもん。」
「ずるいわ!」
「なら自分も名前で呼べばいいやんけ。」

南好きモード発動中の白石ははっきり言ってウザい。俺はもう付き合ってしまえと思っている。小春は面白そうに聞いてるからすごいわ、財前なんか熱くスルーやで。

「名前呼びなんて恥ずかしいやん…!」

また始まった。赤くなって照れる。可愛いとか思ってるやつの目を疑うわ。

「謙也は話した事あるからえぇねん。俺はあんまないしいきなり名前で呼ぶの変やろ!」


ほなら一生名字で呼んどけ。

もうめんどくさいから紙に簡易な地図を書いて四つ折りにし渡した。あいつ男に興味ないからはよアピれや。女の子可愛い!とかいっとるやつやで白石。この前なんて女子に告白されて喜んどった。…いや、白石女っぽいしありかもな。


((乙男の苦悩))

「謙也ー!一人じゃ無理!ついてきてー!」



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