hank you

拍手ありがとう御座います

◎幸村が小さくなりました

「ねぇ、聞こえてるの?」
『喋った…!?』
「だから俺だって言ってるじゃないか。」

家に帰り部屋に入るといるはずのない幸村の声がした。部屋を見渡して要約見つけたのは、机の上にちょこんと佇む推定10cmの人形。その人形こそが幸村精市本人だったのだ。

「置いてあった柳の変なドリンク飲んだら縮んじゃってね、こんな醜態晒すのは俺のプライドが許さないから近くにいた君の足に飛び乗ったんだ。」
『勝手に飲むから悪いんだよ。』
「何か言ったかい?」
『…なんでもない。』
「この効果が切れるまでここにいていいよね。」

どうやら拒否権はないらしい。10cmの幸村なら人形と誤魔化せるから家族に怪しまれる心配もないから安心だし、いつか元に戻るだろう。それに10cmの今なら幸村にあれこれ言われなくても済む。いや、むしろ従わせる事だって。

「何か変な事考えてないだろうね?」
『まさか!』
「ならいいんだけど。…お腹空いた。このクッキー食べていい?」
『いいよ、袋開けてあげようか。』
「ドヤ顔で言われるのはむかつくけど出来ないから頼むよ、苦労をかける。」

クッキーの袋を開けて幸村に手渡す。持てばマスコットみたいに可愛い。口が小さいから食べてるのに全然減らないし。気がついたらその頭を人差し指で撫でていた。

「何?」
『不覚にもきゅんときた。』
「当たり前だろ。俺は小さくなってもこの美貌なんだから。」
『口さえ閉じてたらね。』

むかつく、そう言って私の指に噛み付いた。愛ある甘噛み、なんてことはなく思い切り噛みちぎろうとしたという表現が正しいかもしれない。ようやく離された指にはぷくりと血が滲んでいた。

続くかも。

お気軽にどうぞ





最後に名前を付けてくれると嬉しいです!お返事はRe:にてしております


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -