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ポッキーの日


『ポッキーの日?』
 
あたしとちよちゃんの疑問符が付いた声がピンク色の髪をしている少女に向けられる。少女…カルタちゃんはいちご味のポッキーをポキンと一口折って食べ、“うん”と頷いた。
 
「11月11日は…ポッキーの日」
「11月11日…。あぁ、1をポッキーに見立てたのかー」
「はっ、くだらないな」
 
確かに、最近CMでポッキーの日?みたいなことを…。
 
「ポッキーの日って何するの?食べればいいの?」
 
一本ちょうだい、とカルタちゃんの手にある箱からもらう。…いちご味もなかなかおいしいなぁ。
 
「よくわかんない…。けど、ポッキーの日だから、ポッキー食べる…」
「君はポッキーの日でなくても食べてるだろう、いつも…」
「まぁまぁ、たまにはちよちゃんも食べなよー」
 
さらに一本、箱からもらいちよちゃんの口に運ぶ。一瞬躊躇うような表情を見せたがぱくっとくわえた。
 
「おいしいでしょー?」
「ま、まぁ…不味くはないな」
 
ポキッ、とまた一口くわえるちよちゃん。
 
「……ポッキー食べたし…これでいいのかな?」
「多分…」
「なんなんだ、ただ食べるだけのイベントなんて…」
 
 
 
 
 


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