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頑張る君も


そろそろ中間テストの期間だね!テストは好きじゃないけど…テストの日の学校は早く感じるからいいなぁ。もちろん、あたしも勉強してるよ?ちよちゃんほどの成績じゃないけど一応上位なんだから!
 
そんなわけで、今は卍里くんと勉強中です。
 
「…………。」
「……ねー、勉強飽きない?」
「別に…」
「つまんないよ、遊ぼうよー」
「今週テストだろ!?勉強しろよ!!」
「もう終わりー」
 
あたしは速やかにテーブルの上の勉強道具を片付けた。
 
「ちくしょう、なんで俺より勉強してないるりのほうが成績良いんだよ…」
「今すごい失礼なこと言ったよね、うん」
「本当のことだろー」
 
…確かに、あたしのほうが順位も点数も上だ。1位じゃない限り必ず自分の上はいる。それはしょうがないこと。
 
「じゃあ勉強すれば?」
「お前が邪魔してるんだろぉぉぉ!?」
「む、」
 
目の前の教科書をパラパラと開いて頭に記憶する。卍里くんから見たらただ教科書をめくってるようにしか見えないんだろうなー…実際そうだけど。
 
「わかんないとこあったら教えてあげるよー?」
「馬鹿にすんなっ、わかんないところなんてねぇし」
「…わかんないところなかったら百点だよね」
「悪かったなぁっ」
 
ひたすら教科書とノートを交互に見てる卍里くんは本当に迷惑がってそう。…そろそろ止めるかな。
 
「…ねー…」
「ん、」
「………やっぱりなんでもない」
「へ?なんだよ」
「なんでもないよー」
「はぁ?なんだよ、自分から言っておいて…」
 
カタンとイスから立ち上がって荷物を持つ。
 
「頑張ってね」
「…るりもな」
 
“ありがとう”
そう言って席を離れた。
 
 
 
 
(なぁ、何が言いたかったんだよ)
(んー?頑張る不良も悪くないなぁって)
 
 

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