話すーspeakー

「シスターのタイプ?」

「あぁ。名前のだけが知られているなら不公平だろ。」


シスターに希望の光が差し込んだ日の翌日、ニノから思いもしない事を聞かれた。


「(シスターのタイプ……って言ってもモロ名前さんだからな…)」

「どうした?」

「あ、俺分からないんでシスターに聞いてみますね。」

「あぁ、よろしくな。」



何でそこまで知りたいんだ?

という疑問が浮かんだが、鈍感なリクには気付くことができなかった。






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「シスターのタイプって何ですか?」


教会に入ると、シスターは祈りを捧げていた。
一通り祈り終えたタイミングを見計らってリクは質問を投げる。


「ブラッドタイプか?Aだが。」

「いや違います。好きなタイプです。」


単刀直入に聞いたからか、シスターは目をパチパチと瞬かせたあと思い出したように1つ咳払いをした。


「いきなり何だ。私の、…惚れた相手ぐらい知っているだろ。」

「いや、まぁ、そうですけど…、それもどういう所にひかれたとか。」


「……笑顔」
「はい?」

「だから……笑顔を好きになったんだ。」

「なるほど…。シスターからそんな事言ってもらえるなんて。」

「もう良いか。まだ祈っている途中なんだ。」

「あ、はい。ありがとうございます。」


少し顔が赤くなっているシスターに追い出された。






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「ニノさーん。」


ニノを探すと、普通に家の中にいた。


「お、どうだったリク。」

「シスター、いつも笑顔でいる子が好きみたいです。」


さすがに「シスターは名前さんが好きなんですよー!」なんて言えるはずも無く。


「分かった!」ダッ!!
「あ、え?」


ニノは瞬時にいなくなった。


「何なんだ……」






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「名前!」

『んー?どうしたの、ニノ。』

「シスターのタイプはいつも笑顔でいる子、だそうだ。」

『…シスターに聞いたの?』

「いや、リクに聞いた。」


『……私って笑顔でいるかな…?』

「ばっちりだ!」

『そっか……そっか!』

「可能性はあるぞ!」

『うん!頑張る!』

「あぁ!」



女の子と男の子の事情。



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(シスター、もうちょっと積極的に!)
(名前、もっとシスターと話せ!)




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