「名前殿!!」
『あ、ラストサムライ!』
少し日が夕日になってきた頃、ラストサムライがやって来た。
「探したでござるよ〜。」
『星にも似たようなこと言われたなぁ。』
「名前殿に見せたいものがあるでござる!」
『なに?』
「場所が変わるのだが…、良いだろうか?」
『うん。大丈夫だよ。』
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「少し目をつぶってもらえるでござるか。」
『?うん。』
「こっちでござる。」
目をつぶったまま手を引かれて歩いた。
「もう目を開けて良いでござるよ。上を見てくだされ。」
『ん…、…わぁ、すごい…!』
ラストサムライに連れてこられたのは橋の真下。目を開けて上を見ると、辺りは一面、オレンジ色の光に包まれていた。
『綺麗…。』
夕日に照らされた川の光が反射して橋の下に写っていた。
『周りが薄暗いから余計綺麗に見えるね。』
「気に入ってもらえただろうか…?」
『もちろん!すごいね。橋の下なんてよく通るのにこんな景色初めてだよ!』
「それは良かった。拙者もついこの間見つけて名前殿に見せたかったのでござる。」
『そっか、ありがとうラストサムライ。凄く嬉しいよ。』
「遅れてしまったが、誕生日おめでとう。」
『うん、ありがとう。』
とっておきの景色
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