Title | ナノ






日曜日の朝はみんな教会前にしゅーごーう!ってな感じで今日もミサが開かれた。

私を除いて。




昨日はまぁ、想像通り年齢指定の方向に事が進みましたよ。


そして現在ミサが行われている教会で私は起き上がることが出来ず自室のベッドで寝込んでいる。


『くそー…、変態にはなにが効くんだ…』


手を横に伸ばしてあの雑誌を開く。


『効くのか効かないのか分かんなくなってきたぞ…【3.たまにはやり返してみなさい】』




本を閉じた。




『人生終了のお知らせだ。こんなん死亡フラグに自ら突っ込んでくようなもんじゃんか…』


でもここまで来たのだからせっかくなのでちょっと考えてみる。


『(たまには私が指導権握っても良いよね…。わたわたするシスター…)』


プッと笑いが混み上がってきた。


『頑張れ私!そしてさよなら私!』


計画の成功率は20%だ。






ーーーーーーーーーーーーーーー






教会の外がガヤガヤしてきたのできっとミサは終わってクッキーを配っているんだろう。

しばらくしてシスターが部屋に入ってきた。


「調子はどうだ?」

『…おかげさまで』


シスターは椅子をベッドのそばに置いて座った。


「ほら水。あと名前の分のクッキー。」

『…ありがとう』


お礼を言うのもどうかと思うが、素直にコップの水を飲んだ。


「そういえばニノが、」

『?』


「腰のほうは大丈夫か、と。」

『ブッーー!!ゲッホ、ゴホッ!シスターなに言ったの!?』

「いや、名前はどうしたと聞かれたから昨夜腰を使いすぎたと言っただけだ。」

『なんちゅうことを…!』


多分ニノはその意味に気付いてないだろう。


「星は隣で真っ赤になっていたがな」


喋っている彼の楽しそうな笑顔だこと!


『一気に疲れた』

「さするか?」

『腰じゃねーよ!!もー、意地でもミサ出れば良かった!』


またリクに悪い影響を与えてしまった。
この男はどこまで私を辱しめたいんだ。


『……』


ずっとむくれていると頭を撫でられた。
くそ、子供扱いしやがって!


『〜っ、』


えーい、もうやけくそだ!


渾身の力を振り絞って重たい体を持ち上げ、シスターを睨みながら自分の唇をシスターのそれに、




時間でいうと多分0.8秒ぐらい。

サッとしてサッと布団に潜った。


自分からのキスなんて何ヵ月ぶり。真っ赤になりながら目をつぶり縮こまる私。


一方でシスターはというと、


『……おーい…あれっ、まさかのノーリアクション?これは予想してなかっ……うぎゃっ!』


ガバッと布団を剥ぎ取られて視界いっぱいに写るシスターと天井。

「ずいぶんと積極的だな。欲求不満か?」

『ち、ちが、』

「そんなにしたいなら遠慮しないでしてやるのに」

『や、ほんの出来心で、ひぃぃ!』






さよなら私。




でもにじむ視界で少しだけ見えたシスターの耳が赤かったのは気のせいだろうか。



たまにはやり返してみなさい



ちょっと効果あったかもしれないです。




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