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サディズムシスター更正期間2日目、早くも挫折しそうです。


『えーと、【2.優しさが欲しいなあと呟いてみなさい】……いやこれを聞いてくれるのは夜だけな気がするんだがなぁ…』


とりあえず今日は首が隠れるように襟がついているポロシャツを来ている。


『まぁ、これを実行する前にまずは買い物に行かないと』


思えばシスターがいきなりお菓子を作っていたのは、明日は日曜日でミサがあるからだ。


『(今日作れや!!)』


味が落ちるのに2日前に作ったのは明らかに油断していた私への嫌がらせだ。
スーパーから帰る道にあるいつものコンビニは当分は寄らないと決めた。






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「よ、よお名前。買い物帰りか?」


そして河川敷に戻ってきた瞬間、今一番会いたくない人物No.1に会った。


『はい、こんにちは星。そしてさようなら。』

「ちょっ、早い早い。気にすんなって、お前のキスマークくらい見慣れてるから。」

『なにそれちょっとどういうこと。』

「ちょくちょく付けられてるじゃん。明らかに目立つ所に。」


こことか、とうなじ辺りをトントンと指で示される。


『そこは気付かなかった。』


明日からタートルネックだなぁと、ぼんやり思った。


『もぅ…、最悪…』

「鉄人兄弟とかに見つかんねーうちに早いとこ帰ったほうが良いぜ。」

『そだね』


と言ってもそこですれ違ってしまうのがお約束である。






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『シスターシスター』

「なんだ」

『いい加減見えるとこにつけるの止めてくれない?』

「なにをだ?」


絶対分かってるくせに言わせるつもりだこの男。ニヤニヤした顔でこっちに歩いてくる。


『だからぁー、そのー…、キ、キスマークとか』


言いながら語尾が小さくなりうつ向いていく。


「私のものだと分かるから別に良いだろ。」

『いくないよ!今日なんて鉄人兄弟に見つかってずっと聞かれてたんだから!』


(名前さん、これなあに?)

(えっ?これはねー、えーと、虫に刺されちゃってー…。あはは…)


『あんな純粋な目で!』

「虫刺されだと思われたなら大丈夫だ。」


そう言ってシスターはまたしても首筋に噛みついてきた。


『や、ちょっとやだってば。っ、もういい加減にしてっ』


頬を膨らませてシスターを睨む。


「その顔ムラムラする。」

『やかましい!た、たまには最初の頃みたいに優しくしてよ!』


その言葉でぴたりと止まるシスター。
効いたか!?





「今誘ったな?」

『は?』


次の瞬間ガバッとソファに押し付けられて、首を噛むという動作から舐めることに変わった。


『そういう意味の優しいじゃない!』

「優しくされたいんだろ?」

『動作じゃなくて態度の問題…、って、ちょ、待って、ストップ、ストップ!!アッーー!!』





優しさが欲しいなあと呟いてみなさい



ちょっと彼(変態)には意味が通じなかったみたいです。




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