君の事が




もう少しで1週間が経過する。

私がマリア達の力を借りて星に振り向いてもらおうとずっと努力してきた。

抱きつく事はしちゃいけない。

自分から話しかけることもしなくなった。
もし星と話したら感情が昂って抱きつきたくなるから。



それくらい星が好き。








でも河川敷で住むようになってから好きって伝える事は少なくなっていった。
















だって星はニノのことが好きだから。












二人を見るたびに凄く苦しくなるから、





見ないフリ。





教会の礼拝堂で1人、そういう事を考えてたらなんだか


泣きそう。









『……』






「名前?」


誰?なんて聞く必要無い。だってほぼ毎日聞いてる声だから。


『マリア?どうしたの?』


気持ちを切り替えて真っ直ぐに声を出す。声は震えていない。大丈夫。


「名前、泣くのは我慢しなくて良いのよ?そんな強がってたらいつか爆発しちゃうわ。」


そう言ってそっと抱きしめてくれたマリア。


『なんか今日は優しいね、マリア…。』

「あら、いつも優しいわよ?さすがにもう名前も限界だろうし、これくらいで止めましょうか。人の恋路を邪魔するなんてさすがに野暮だものね。」

『ほんと?ありがとマリア。』

「どういたしまして。」











ありがとう、マリア。


でも私は



絶対に泣かない。











泣いたらもっと悲しくなるから




ーーーーー

(名前、人の恋路に邪魔はしないなんて言ったけど、最後に1つだけお節介するわ。
だから我慢しないで、思いきり泣いてちょうだい。)




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