私はあなたの





……っ、……ぃ…。





『ん…?朝…?』

「な、なぁ…」



目が覚めると目の前にステラがいた。


『あ、おはよう。ステラちゃん。』

「ん…、あ、あのな…?昨日…」

『別に良いよ。気にしてないから。』

「ごめん、なさい。」

『うん。よしよし。』

「ワシ、リリーにお母さんになってほしい」

『お、お母さん…!?』

「だめか…?」

『う、ううん。私がお母さんの代わりになれるなら』

「やった!」




ガチャ
「む、起きたか。」

『シスター、おはようございます。』

「シスター!私リリーにお母さんになってもらいマス!」

「お母さん…?

あぁ、良いぞステラ。リリーにお母さんになってもらえ。」

「ハイ!」



シスターは最高に良い笑顔だった。



『なんでシスターそんなに嬉しそうなんですか』

「またね、リリー!」

『あ、うん。またね。』


ステラは外に遊びに行った。




「さて、リリー。怪我した所を見せろ。」

『え…怪我?』

「昨日、ステラと何かあっただろ?」

『シスター全部見てたんじゃないんですか?』

「いや、見ていない。」

『よく分かりましたね…』

「まぁな。ほら、どこを怪我した?あのステラを落ち着かせるならどこかは怪我しただろう?」

『腕だけです』

「見せろ。悪化したら大変だからな。今手当てする。」

『大丈夫なのに…』



そう言ってリリーは長袖のTシャツを脱ぎだした。



「なっ…!全部脱ぐ必要はないだろう!?」

『肩のあたりだから袖捲っても見えないんですよ。シャツ着てるんで大丈夫です。』

「い、いや、しかし…!…っ、分かった…」



シスターは極力リリーの体を見ないようにした。




ーーーーーーーーーーー




「終わったぞ…早く服を着てくれ…」

『ありがとうございました』

「リリー、あまりこういう事を他の男の前でするなよ。」

『さすがに公衆の面前で脱ぎませんよ。』

「いや、そうじゃない……」


ドサッ

シスターは応急処置をしたばかりの肩にそっと触れ、そのままベッドに座るリリーを軽く押し倒した。
はらりとシスターの前髪がリリーの顔にかかって影ができる。


『!?』


「こういう事になるからな。気を付けろ。」

『は…はい』

「準備ができたら朝ごはんを食べなさい。もう作ってあるから。」



シスターはそう言ってドアに手をかけたが、傷から大量の血を噴き出して倒れた。



『シ、シスターーー!!』



自分で自分のしたことに恥ずかしくなったらしい。




ーーーーーーーーーーー




「あ、ステラちゃんおはようー!」

「鉄雄に鉄郎か」

「ね、ねぇ、ステラちゃん…。リリーさんにタイマンとか、申し込んでないよね…?」

「もうしたわい。」

「「!?そ、それで、リリーさんは!?」」

「リリーにはワシのお母さんになってもらったんじゃ!」

「「!!」」

「あんなマリア様みたいな人初めてじゃ…」

「ってことは…、」

「リリーさん、ステラちゃんに勝ったの…?」



「「リクさんに教えなきゃ!!」」


鉄人兄弟たちは猛ダッシュでその場を離れた。




ーーーーー


(シスター、ご飯冷めちゃいますよ?)

(あぁ、神よ…。私はなんて事を…)

(別に気にしてないですよ。ほら、早くご飯食べてください。)

(気にされてないのもそれはそれで…)

 

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