歓迎会の下準備





ミサの次の日、リリーとシスターはステラの歓迎会を開くため、ある場所を訪れた。





「あら、おはようリリー。隣に大きな虫がいるわよ。」

『おはようマリア。虫?』

「それよりマリア、卵と牛乳をもらいに来た。」

「分かったわ。リリー、ちょっと待っててね。」

『うん!』

「……」



-5分後-


「お待たせリリー、はいどうぞ。」

『ありがとうマリア!』

「すまないな」

「あなたには聞いてないわ。余計な口開かないでくれるかしら?この前の二人といいあなたといい、まったくダメな男しかいないのね。」

「…あぁ、リクと星のことか。あいつにらは深く反省してもらわないとな。」

『二人が何かしたんですか?』

「いや、お前は気にしなくていい。」

「そうよリリー。シスターだって何考えてるか分からない変態さんなんだから、調達だってそんな素直についてこなくても良いのよ?リリーだってシスターが怖いから嫌々付き添ってるんじゃない?ねぇ、シスター?あなたのその見た目がリリーの目を汚したらどうしてくれるの?」


ブシャアァァア
「すま、ん……」



いきなりの毒舌に、シスターのHPは一気に減った。


『シ、シスター!?大丈夫ですか!?私別に嫌々付き添ってるわけじゃないですよ!それに今はシスターの事怖いなんて思ったことありません!』

「リリー…!」

「“今は”ってことは昔は怖かったのよね?可哀想に、これだから変態大男は…」

ブシュッ!!

『シスターー!!』



「か、帰るぞリリー…、」

『え、で、でも…』

「プッ、クスクス…。またいらっしゃい、リリー。」


そうしてシスターは体を引きずりながら、リリーと一緒に教会へと帰った。



『シスター、大丈夫ですか…?』

「あぁ、今は落ち着いている。」


ベッドに横たわってリリーに看病してもらっている。


「(こういうのも良いな…)」

『私、最初見たときは驚きましたけど、もう全然怖いとかないですからね!逆に一緒にいて安心するくらいです!』

「……そうか。それは良かった。私もお前といる時が一番安心する。」

『えへへ』

「よし、歓迎会のためのお菓子を作るか。」

『無理しないでくださいね。』

「あぁ、大丈夫だ。」




ーーーーーーーーーーー




「何してるの?ステラちゃん?」


教会のドアを少しだけ開けて中を覗いているステラ。


「あの女は誰じゃ…」

「あれ?あれは…、あ、リリーさんだよ!」

「リリー…?誰だか知らんがシスターと仲良くしよって!なんじゃあの空気は!」

「リリーさんはシスターと一緒に住んでるんだよ!」

「なんじゃと…!?ワシのシスターと…、許せん…!」




そんな事が裏で起こっているとは思いもしない二人。



『このクリーム美味しい!』


「(こうしてると夫婦みたいだな…)」

『(シスターってやっぱりお母さんみたい)』





ーーーーー


((リク大変だー!))

(鉄人兄弟、どうした二人して。)

(ステラちゃんがリリーさんにタイマン申し込もうとしてる!)

(…な、何だってぇ!?)

 

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