星とデート!2





「もう入って良いわよー!」



「あ?もう良いのか?」

「寒かった…」


中に入ると、


『あ…、どうかな…?』


星の選んだ服を身につけたリリー。



「「すっごい可愛い!!」」

『この服凄く可愛いよね!星に選んでもらった甲斐があった!』

「服だけじゃなくてリリーもなんだけどな…」

「リリー!早くデート行くぞ!」

「ニノさん、一応相手は俺ですよ。」

「こんな格好のリリーが見られるなんて…今日はついてるわ!この勢いで村長にアタックしてこなきゃ!!」

『あ、行ってらっしゃい。』

「台風かアイツは」



そうしてWデート(河川敷を散歩するだけ)が始まった。



「リリー、ごめんな。私は河川敷から出られないんだ…」

『全然良いよ。私、散歩好きだし。』

「なぁリク。お前たちのデートっていつもこんなんなのか?」

「…あぁ」





「あ、ニノちゃんと…あれ…、もしかして、リリーさん?」

「鉄人兄弟か。」

『やっほー』

「リリーさんその格好どうしたの!?」

「凄く可愛いよ!」

『えへへ、ありがとう。』

「似合ってるね!」

『ふふ。星とリクがプレゼントしてくれたの。』





「ん?リリー殿、でござるか…?」

『あ、ラストサムライ。』

「これは…一気に女性らしくなったでござるな…」

『ありがとう!』

「よく似合っているでござるよ。」

『皆からそんな風に言われるとなんか照れるなぁ…』

「自信を持つでござる!」

「そうだぞ、リリー。」

『うん…!』

「ところで、リリーさん達は何をしてたの?」

「あぁ、私たちはだぶるデートをしていたんだ。」

「ダ、Wデート!?」

「「デートってニノちゃんとリクが、でしょ?」」

「それと一緒に星とリリーもだ。」

「え!?星とリリーさんが!?」

「二人って恋人同士なの!?」

「星!何をやってるでござるか!!」

『私と星は恋人同士じゃないよ。』

「じゃあなんでデートしてるの!?」

「うるせーな!恋人じゃなくてもデートはできるんだよ!!」


「じゃあリリーさん!今度僕とデートしよう!」

「僕も僕も!」

「ならリリー、私とも今度デートしに行こう。」

『そうだね!楽しそう!皆でデートしよう!』




「あいつら、デートの意味分かってねぇな。」




時は流れて、夕方。


4人はあの後、リクの家へと戻っていった。


『楽しかったー。』

「たまにはだぶるデートというのも悪くないな。」

「「(あれはデートじゃないだろ…)」」





「なぁ、リリー。」

『ん?なに?星。』

「今日俺がなんでデート誘ったか分かるか?」

『私が落ち込んでたからでしょ?ありがとう、星。』

「…それもあるけどさ、お前と行きたかったんだ、ずっと。」

『それは…どうして?』

「…どうしてだろうな?」



星は小さく笑ってリリーの頭にポン、と手を置いた。


「鈍いな……。ま、楽しんでもらえたなら何よりだ」

『うん!』



そうしてリリーは元の格好に着替えて帰っていった。




ーーーーー


(はぁ…)

(星、元気だせよ。
リリーさんの鈍感は今に始まった事じゃないだろ?)

(リリー可愛いかったな…)

(落ち込んでんじゃないのかよ!)

 

back

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -