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狼注意報






俺は星。この荒川の河川敷に住む住人の1人だ。

俺には最近悩みがある。

それは……





『星ー!おはよー!』

「おー!名前おは…「名前さんおはようー!」「今日も僕たちと遊ぼうよー!!」……。」

「名前、今朝取れたての魚があるんだが食べていかないか?」

「名前さーん、ニノさーん、おはようございまーす!」




名前の周りにうじゃうじゃと集まる他の住人達。

こいつらのせいで名前と二人きりになれる時間が無くなった。


これがここ最近の悩み。




「おいコラ!朝っぱらからピクミンみたいに集まりやがって!名前から離れろ!!」

「わーん名前さん、星さんがいじめるー!」
「そんな人名前さんにはふさわしくないよー!」
「やかましいわ!」

『星は朝から元気だね。』


そんな騒動の中でもにっこりと微笑む名前は天使にしか見えなかった。
しかしそう思ったのは俺だけではなく、


「名前殿…、拙者と結婚してくだされ。」
「お前は思ったことをすぐ言葉にするんだな。素直だな。でもダメだ。」

「ねーねー名前さん!星さんなんかのどこを好きになったの?」
「オイコラ、なんかってなんだ鉄郎。」

『えー?恥ずかしくて言えないよ〜…。』


赤くなった頬を両手で押さえてちらっとこちらを見る名前。


「(あぁ、もう、可愛い!!)名前俺のトレーラー行くぞ!!」

『?あ、ま、待って!』


めんどくさい村長やシスターに会う前に、手を引いて周りの視線から逃れるようにずんずんと進んだ。






ーーーーーーーーーーーーーーー






「あーやっと落ち着ける…。」


トレーラーに着いてソファに座り、足の間に座らせた名前を後ろから抱きしめた。


『どうしたの?』

「んー?可愛い彼女をもつと大変だな、って話。」

『なにそれ。』


くすくす笑う名前を更にきつく抱きしめた。


「なぁ、俺って人一倍嫉妬深いの知ってた?」

『?』


被っていた星型のマスクを適当にそこらへんに投げ捨てて、名前に噛み付くようなキスをした。


『っ!……ん、』


ゆっくりと口を離して名前を体ごとこちらに向かせ、頬を両手で包んで見つめあった。


「だからあんまし他の男と仲良くしてると所構わず襲っちまうぞ。」


すると彼女は顔を真っ赤にして小声で呟いた。


『……気を付けるね…。』


やっぱり可愛すぎるからこっちも真っ赤になってお互い無言で抱きしめあった。



狼注意報


(村長は?)
(村長が一番やっかいなの。)

(鉄人兄弟は良いでしょ?)
(あいつらは純粋なフリして抱きついてるからだめ。)


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