Plan | ナノ

近寄る奴には鉄槌





今日も名前は周りの奴らに囲まれている。

そもそも、ことの発端は私が名前とめでたく恋人同士になれたとこから始まった。
始まったと言っても元々あったものがエスカレートしただけなのだが。







そう、それだけ。







「名前さん!ニノさんが魚釣ったんで一緒に食べませんか?」


リクルート貴様永遠の愛はどこへいった。


「名前、今度のライブのなんだけどな!終わったら二人でさ…、夜景とか見に行かね?」


行かせるわけが無いだろう。
星に対してはそろそろ殺人を犯してしまうかもしれない。


「名前殿ー!そろそろカットしに来ないでござるかー!」


ラストサムライ、お前つい3日前に誘ったばかりだろうが。このままでは名前の髪が無くなってしまう。


「お!なんか集まってるけど、なんだ?」


村長は、まぁ…、大丈夫だろう。多分。


「名前、俺と二人で尻子玉集めに行かないか?」


うん、大丈夫じゃないな。


一方名前はというと


『あ、今ちょうどお腹空いてたの!魚食べたい!
あと星のライブ楽しみだよ!絶対呼んでね!
ラストサムライ、髪はこの前切ったばっかりだから結んでもらえるかな?』

「尻子玉は?」
『それは嫌です。』


律儀に全員分の対応をしている。なんて良い奴なんだ。それより、早く向こうへ行こう。

20m離れた教会から構えた銃を下ろしてその場所へ向かった。






ーーーーーーーーーーーーーーー






「おい貴様ら、さっきから何をしている。」

『あ!シスター!』


私を見つけたとたん、こちらへ走ってくる名前。それを優しく抱き止めた。


「わ、もう来ちゃった…」


眺めた景色に村長がいなかったから、きっとどこかに行ったのだろう。


「シスターは良いでござるな、こんな素敵な恋人がいて。ズルいでござる。」

「そうだそうだ!」

「黙れ、撃つぞ。」

『シスター暴力はいけないよ。』

「そうだな。そんなことをしたら可哀想だもんな。」



「シスターが俺たちに可哀想なんて思うわけ無いだろ…!」

「名前いなかったら容赦無く撃ってくるのに!」


こいつらずいぶん好き勝手に言うな…。明日になったら手榴弾の錆にしてやる。


「帰るぞ、名前。ケーキを作ってやる。」

『やった!あ、リク、魚今度食べるね!星もラストサムライもバイバイ!』


優越感にひたりながら、二人で手を繋いで教会に帰った。



近寄る奴には鉄槌


(シスター、名前さんにフラれないかな…。)
(無理だろ。)
(拙者もそれは無いと思うでござる。)
(羨ましいくらい相思相愛なんだよなぁ…)

back



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -