短編。 | ナノ





愛ってね
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※酷い雰囲気文













ああ、そう。

そんなもんだったのか。




離れていく両親の背中を見て、彷彿と込み上げてくる感情。


それに飲み込まれないようにするために、俺はひたすら歯を食い縛って息を止めていた気がする。


そして、ふいに肩にのし掛かってきた微かな重力に思わず体が震えて。ついつい息を吸い込んでしまって。


緩みかけた涙腺が、ギュウッと痛くなった。



肩に置かれた手の感触に恐る恐る振り返ってみると、


滑稽な愛想笑いを浮かべた誰かさんが馴れ馴れしく肩を抱いてきて「よろしくねマサキくん」なんて言ってくるものだから、

思わず此方も口の端を無理矢理つり上げて、小刻みに震える表情筋に痛みを感じながらも「よろしくお願いします」なんて、言ってしまった。


言ってから、


あーあ。


口から漏れる溜め息に似た言葉。



俯いた。

静かな絶望が胸から滲んでいく感覚。

それはやがて、トゲトゲとした球体となって細かく弾け飛び、体内を無遠慮に転がり始める。

その針の先端は凍てついていて、身体中を氷らせた。



「大丈夫だよマサキくん」


わざとらしい抑揚が鼓膜を擽って、不愉快。





気持ち悪い。

やめてよ。

そんなの要らない。







俯いた視線の先に映るその誰かさんの靴の爪先に、


俺は、ポタリと光る水滴を見た。


自分の涙だと分かったのは、数秒後。


瞬間、堰を切って流れ出す怒濤の絶望が否応なしに脳をぐらぐら揺さぶった。








義務感からの愛情なんか、要らない。





そう。

いらないの。









……………………………















だけどね、

今の、




俺が欲しい愛っていうのは、


俺が100回好きって言ったら、

相手も100回好きと言ってくれるような愛。









…あはは。


うっとうしいでしょ?




愛ってね、重いんだよ。


義務感を抱いてしまうくらい、重荷になるの。




今はね、もうそれでいいんだ。




俺への愛に、もっともっと、


もっと、


もっと義務をおってよ。


ねぇ、


霧野先輩。




俺ね、こんなにもあんたを渇望している。







なんて、


なんて、惨めなんだろう。



すがりついちゃってさ、みっともないね。





でもね、あんたが好きなんだ。


失いたくない。





もう、絶対絶対離さない。







好きだよ先輩。

本当に、大好き。







…じゃあ、はい。


ほら、



好きって言って。








大好きだよ狩屋って、



言えよ。
















愛ってね
(義務なんだよ。)




















………………………………

テスト期間でむしゃくしゃして15分くらいでガガッと書きました後悔してます。

我ながら潔いよいくらいの雰囲気文っぷりですね。


まあ、端的に言いますと、


無償の愛なんかないんですね。あーあ最悪。でもだからって同情みたいな愛なんかいらねーんだよ気持ち悪い。って思ってたけど今は先輩を繋ぎ止めるためならなんだってするよ。離さないからね先輩。


みたいな狩屋くんです。























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