短編。 | ナノ





すれ違う純情
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@『ゆうわくしてるのに』








稚拙な愛を語るその唇を

唇で塞いでしまって、



舌を噛みきってしまおうか。




……………………………


「霧野、好きだよ」


今日で、ソレ16回目。


神童は、毛糸を解したみたいな柔らかな茶髪を揺らしながら、

無垢な笑顔言う。



余りにも、純粋な、

躊躇ってしまうほどの愛。


ああ、鬱陶しくて、愛しい。




そろそろさ、


行動で示してみない?

まずさ、キスぐらいして。



純真無垢な君もいいけど、
少しだけ、苛つく、














A『よくぼう』




霧野が好きで、好きだからこそ…。

大事にしたくて、

でも、





例えば、




襟から覗く、


鎖骨。


意外に骨張った、華奢な手。


細い手首。







俺を見て、少し、赤面して、

恥ずかしそうに俯いたり、



そっと触れると、

上目使いに、見つめてくるときとか。







どうしようもなく、




胸に、


沸き上がる激情を、





俺は、君にぶつけてしまう日がくるのだろうか。









(きょう見た夢、)



(君が腕のなかで眠ってた)




朝起きて、


赤面して、罪悪感に苛まれて




(ごめんね…)


って、呟いた。











まとめ『純愛はもどかしい』












君が好きだからこそ


なにもできなくて



(でも、相手は待ってるのにね。)

















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