2年トリオが拓蘭を語る。
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『部内でも微妙に派閥ってあるよね』
「霧野って奴うぜぇ」
これは倉間の意見。
右目を覆う長い前髪が特徴の俺の友達。
一際小さな体を気にしてる。
ぶっきらぼうだけど良い奴。
「霧野くんて、近寄りがたいですよね…」
これは速水の意見。
小さいツインテ(ぴっぐてーるだっけ?)を頭に乗っけて、
大きな眼鏡を鼻に乗っけた俺の友達。
ネガティブで面白い奴。
「ちゅーか。霧野ってまじで男なん?」
で、
これは俺、浜野の意見。
俺達は部活のメンバーで一際目立つ霧野蘭丸という人物について議論中。
議論っていうほど、真面目じゃないけど。
「男だろ。蘭丸″なんだから」
倉間が鼻で笑う。
「あ。そっか」
「でも霧野くん可愛いですよね。俺はじめマネージャーだと思ってましたし。髪型も…」
俺的には速水も大概だと思うけど。まあいいや。
「あいつさぁ、なんか気取ってね?たしかに美形かもだけどさぁ…」
「何て言うか、神童くんと仲良しって言うのも、近寄りがたさの原因ですよね」
たしかに。
新入部員で逸脱したオーラを放ってるあの2人が仲良しって言うのは、
なかなか、声掛け辛い。
2人だけ浮いてるもんなぁ。
綺麗な顔してるし、サッカーもうまいし。
「神童くんて、神童財閥の御曹司なんですよね?」
「フン。坊っちゃんの道楽ってヤツかよ」
「道楽にしては上手すぎね?たぶん1年で一番うまいっしょ」
倉間はムスッとして、まぁな、と、呟く。
速水も、ですねー、と、苦笑した。
「霧野くんもうまいですし。2人が一軍行くのも、時間の問題でしょうね」
「霧野そんなにうまいかぁ?ただ動きが滑らかなだけじゃね?」
「倉間、それってうまいってことじゃね」
ちゅーか。
何だかんだ言って、
みんなあの2人が気になってんじゃん。
「なあなあ、明日2人のメアド聞こうぜ!!」
「「えー?」」
2人が口を揃えて言った。
でもさ、
倉間も速水も、
その顔は、本当は聞きたくて聞きたくてしょうがないんだろ?
…………………………
あれなんかただの2年トリオの話になっちゃった。
ゲームの浜野くんいいひとすぎ。
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