短編。 | ナノ





美男美女の仲良しカップルとか最強すぎ。
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喜多蘭で、天河原のみんなが喜多くんに彼女?いるってきいて蘭ちゃんと喜多君のデートを尾行する話@。(題名)















「最近、喜多付き合い悪いー」


部活終了後。


金髪のセミロングを弄りながら、隣の西野空宵一が呟く。


声のトーンの低さに少々たじろぎながら、彼の顔色を伺った。


いつもの下がり眉が若干吊り上がってる。


見るからに不機嫌そう。


彼を怒らすと、面倒なのは今までの付き合いでわかってきた。



「ごめん。忙しくてさ」


「さっさと帰っちゃうしぃ、また携帯カチカチしようとしてたし、彼女でもできたわけ?」


…彼女、

で、


いいのかなぁ。




違うよなぁ。

霧野くん怒りそう。


俺は男だぞ!″って。


…可愛いなぁ。ソレ。

怒った顔も可愛いんだもんなぁ。


困っちゃうなぁ。




と、

愛しの彼を思っていると。


「喜多キャプテンにやついてる!!」


「うわっ!!」


背後から衝撃。

誰かに、ど突かれたらしい。


急なことに対応しきれず、前のめりになり壁に手をついた。


後ろへ視線を送ると、


毒々しい紅で染めた唇を弧に歪めて、得意気に笑う隼総英聖がいた。



「彼女さんでも思い出してたんですかぁ?」


にやにや。


そんな擬音がぴったりな表情で、隼総が俺の携帯を引ったくる。


あっ。

や、やばい。



取り替えそうと手を伸ばす前に、隼総は俺の携帯を開いてしまった。


「…っ!?」



途端、彼は驚愕したように目を見開き、固まった。


液晶画面を食い入るように見詰め、動かない。



あちゃー…。

見られてしまったみたいだ。




…待ち受けのプリクラ。(しかも手繋ぎのツーショット。)




「喜多キャプテン…っ、これ…!!」




霧野くんにも、


待ち受けにツーショットはまずいんじゃないか?″

って、言われてたんだよね。


携帯見られたりしたら、即、バレるぞって。


『デート☆』とか書いてあるし。


でも、俺からしてみれば、別に隠す必要もないかなって思ったっていうか。



あのプリクラ、

霧野くんがすごく可愛いもんだから、

すぐ見れるような状態にしておきたかったっていうか。




…うーん。




バレたよね完全に。


雷門の霧野くんと付き合ってるって。


…まぁ、いっか。


好きなものはしょうがないんだから。


性別なんて関係無いんだよ。


彼にも、分かってもらえれば幸いなんだけど。



「キャプテン、どういうことですか…?」


「あぁ、実は俺…」


「天河原中のプリンスであるこの俺、隼総英聖を差し置いて、美少女とお付き合いとかまじあり得ないんですけど!!」


ん?


あれ。

なんか、予想と大きく外れたリアクション。


肩透かし食らった気分。


暫し、呆気にとられる。



「なんだこの超絶美少女!!キャプテンしね!!」


「いたっ」


後輩に殴られた。


結構、力一杯に。


痛い。


ていうか待って。


もしかして、

雷門の霧野くんだと分かってない?


しかもさらに彼を、女子だと勘違いしてる?



「俺にも見せてよ隼総」


「西野空先輩!!見てくださいよコレ。めっちゃ可愛くないですか?」


「うっわ。本当だ。ちょう可愛い。」



すると、回りで傍観していた部員たちも、見せろ見せろと群がってきて、

あっという間に人だかりができてしまった。



携帯取り替えそうにも取りに行けず、

彼への誤解を解こうにも、彼らのどよめきで掻き消されてしまう。




…まぁ、いっか。


楽しそうだし。


チームが荒れてないのって、良いことだよね。





しかし、あれだ。


自分の恋人が大絶賛されるというのは、


なかなか、


気持ちが良い。







…………………………


喜多蘭は

お互いがお互いを


喜多はかっこいいな!!

霧野くんは可愛いよ。


みたいな感じで終始いちゃいちゃしてそうだよね。



あれ、隼総くんて1年でしたよね。間違ってたらごめんなさい…。

















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