短編。 | ナノ





きらきら
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『君と出会って人間が醜いなんて思わなくなった』












「霧野先輩」


振り返ると、視界にくすんだ水色が飛び込んできた。
同時に、軽く衝撃を受ける。

数歩後ずさったあと、胴回りに腕を巻き付け、密着してくる彼の頭を、軽く小突いた。


「狩屋、急に抱きつくな」


危ないだろ。


狩屋は顔を上げ、にへら、と、緊張感のない笑みを浮かべる。


「すいません、先輩」


全く反省してない。


溜め息をつく。


取り敢えず、窮屈なので狩屋の腕を引き剥がした。


寒いー、

子供みたいに唸りながら、狩屋は口を尖らせる。


「いいじゃないですか減るもんじゃないし。」


「野郎が引っ付いてても見苦しいだけだろ」


「先輩は野郎に見えないんで問題ないですよ」


琴線に触れる言葉。

カチンときたが、彼の邪気の無い笑顔に反論する気が失せた。



(…すっかり、丸くなったよなぁ)


ついつい、

顔がほころんでしまう。



向き直り、歩き出す。

狩屋も俺の右隣に続く。


視界の右下で水色の髪が夕陽に透けて、淡く煌めいた。


綺麗。


素直に思った。


風が前髪を煽る。目にかかる髪を退かしながら、彼の顔を一瞥する。


バチリ。


視線が合致した。


狩屋が口角を上げ、にやりと笑む。八重歯のような歯が覗く。



猫みたいだ。



「なに先輩?」


「別に。ただ、髪の毛が綺麗だなって」


「髪の毛?」


「そう。夕陽にきらきらしてた」


「ふぅん」


そうですかね。

狩屋は小首を傾げ、自分の髪を弄ぶ。


柔らかそうな毛先が、彼の指に絡まり、弾かれ、チカチカ光った。


「ていうか、奇遇ですね先輩。俺も、先輩の髪綺麗だなーって、思ってたんですよ」


おもむろに俺の髪に触れ、夕陽に透かしはじめた。



「ほら、桃色がきらきらして、すごく綺麗でしょ」








(君の方が、)

(綺麗。)



………………………



うわ。

ガガッと勢いで書いたから文章の読みにくさかがすごい



髪の毛が夕陽にきらきら


すごい好きです


人間のくせに綺麗じゃん

って、

無意識に思っちゃう私は中2病。

















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