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泥棒つかまえました





はい、どーも、ルシアです
まぁ相変わらずリドルには猛アタックされてるわけですが
あのアイス事件(仮)から数週間経ちまして…
リドルのあのストーカー癖はマシになりました
いきなり追いかけることもなくなったし、普通になった
普通になってから俺のキュン率が増えたとかないし
マジでないから本当だから本気って書いてマジだから
俺は大万歳だよマジで

そこの読者様方…もしや今、りどるんに追いかけられるなんてうらやましい!!生意気なんだ主人公!!とか思いました?
知らないだろう!!
毎日毎日追いかけられる側の辛さ!!
スリザリンの女共からは睨まれ!追いかけられるせいで飯喰い逃したり!昼寝の時間も減るんだぞ!!
地獄!!これがまさに地獄!!

まぁ、それは置いといて、ひとつ問題が




「生意気なのよ!」
「そうよ!折角トムが貴方みたいな穢れた血を構ってくれているっていうのに!」




スリザリンの女子生に囲まれてます
いやいや、俺悪くなくね?
何で俺がんな事言われないといけないんだよふざけんな性格ブス
ハッフルパフのルシア・アルネルトかって聞かれたからはいそうですよって答えたらこれだよ



「聞いてるのかしら!」



まったく…俺もなめられたもんだよなぁ…
数いたって俺に敵うわけないのに
つか俺女子だからって容赦しないし
喧嘩は売られたら買いますよ?
つか俺グリフィンドールなんじゃね?
何でハッフルパフなんでしょうか俺




「無視してんじゃないわよ!!」
『黙れよ性格ブス』
「なっ!?」
『てか俺に攻撃魔法かけた手紙とか送ってきてたのあんた等?』
「だったらなんなの!?」
「だいたい、トムは皆の物なのに貴方が独り占めだなんて!」
『…ハァ?ふざけんのも大概にしろよ!』



はっはー…流石に温厚なルシアさんも怒るぜ?















この頃、ルシアの様子がおかしかった
体調が悪いとかいうわけでもない
けど、どこかおかしかった

あのアイス事件(仮)があってから僕はなるべく前のようにいきなり追いかけたりしないようにした
するとルシアは逃げなかった
それどころか



『おう、リドルはよ』



初めて挨拶してくれた
それが嬉しくて、僕は最初泣いてしまった
泣いたらルシアがすごく焦ってて、笑ってしまったよ
笑ったらルシアはほっとした顔をして

あぁ、好きだなぁ…そう思った

僕は男として生きてきた
母は僕に父の名をつけた
それは男として生まれて欲しかったからなのかもしれない、そう思っていたから
それに、女だからってなめてかかられたくもなかったしね
でも今は心底女でよかったって思っているよ

だって、ルシアに会えた
ルシアに助けてもらって
ルシアを好きになって

僕の世界が色鮮やかに輝いた!
そうしてくれたのは誰でもないルシアなんだよ?

そんな彼がこの頃おかしい
だから僕は今までみたいに追いかけたりはせず、こっそりと彼を見続けることにしたんだ

朝食のとき、彼の元に手紙が飛んできた
最初は、両親からなのかな、と目を逸らしたんだけれど
その時、ハッフルパフの一部の生徒が騒がしくなり、横のアブラクサスがフォークを落とした
その音にびっくりして、どうかしたのかを聞くと




「今、ルシアの元へ来た手紙…攻撃魔法がかかってたようですね」
「え…?」
「幸い、私が見ていた限りでは彼は軽い傷ですんだようですが…」





その時だった

くすくす、と僕の少し遠くから生徒が微かに笑い声がした
もしかして、僕のファンがやった…?
今のは完全に女の声だった
僕はいてもたってもいられなくて、




「ルシア!」
『んぁ?あーリドル、どうした?』
「大丈夫…?アブが見てたみたいで、あまり深い傷ではないように見えたって言ってたけど、心配で」
『大丈夫だって!ほら、指が少し切れただけだし…なめてりゃ治る』




なめれば…治る…だって…?



「僕がなめてあげようk『全力で遠慮するわ』
「けち…」
『馬鹿か』




そう言って彼は笑っていたけれど、僕は心配なんだよ?
君はすこし無茶をするくせがある
僕を助けてくれた時だって、上級生に一人で突っかかって…

でも、恐れていたことはすぐに起きた

夕食前にオリオンが僕の元に走ってきた
いつもへらへらしているのに今日は焦っているようで



「どうしたんだオリオン」
「ルシアがスリザリンの女子に連れてかれたらしい!魔法薬学教室の近くの空き教室だって!」




やっぱり僕のファンの犯行だった
僕が焦って言われた場所に向かうと聴こえてきたのは怒鳴り声




『ふざけるな!!リドルは皆のものだァ?アイツは物じゃねぇんだよ!!』
「きゃっ、」
『お前等にあいつの気持ちも考えも語る資格ねェだろうが!!血がなんだ!家がなんだ!!穢れてんのはテメェ等だろメス豚!』





あんなに怒ったルシアは初めて見た
僕の事でこんなに怒ってくれて、
あぁ、涙が出そうだ
心臓が破裂しそうなくらいに痛んで
今にも抱きつきたくて仕方ない




「何、してるの」
「!!、トム!」
「私達は、その…!」




僕はルシアの前に立つ
ルシアはびっくりしていた
そんなルシアもかっこよくって胸がうるさい




「ねぇ、君達…好きな人の性別も知らないのかい?」
「トム…?何言ってるの?」
「僕は、生物学上女だよ」
「『は?』」
「だから生物学上女なんだ…それに僕は心に決めた夫がいるから」




そう言ってまだびっくりしてるルシアの手首を掴んでその場を離れて
他の空き教室に入った





「ルシア、よかった!君が連れて行かれたって聞いt『お前…女だったのか…?』
「…そうだよ、信じられない?」
『だってお前…胸がない』
「最低!!さっきのシリアスな感じ返して!!」

『シリアスも胸もねぇだろうが!!誰が男だって思うよ!女って言えば胸があって下なくて髪が長いだろ!』
「ロング派なのかい!?だったら僕すぐ伸ばすよ明日楽しみにしてて!それより何!?貧乳は論外なの!?」
『論外ではないけどせめてCはなァ…』
「酷い…!僕の純情弄んで…!!」
『誰が弄んだ人聞きの悪い』
「じゃあ…、」
『あ?』
「じゃあ…ルシアが育ててくれたらいいでしょ!!今すぐ揉んで!!」
『顔真っ赤にして言うことそれか!!』

「じゃあどうしたら僕の事…本気に見てくれるの……?」




そんなに全体的に否定されると僕だってショックなんだけど…涙がでそうだよ
僕にはルシアしかいないのに
ルシアは本気に考えてくれないし、



『あー、……、その…あれだ』
「なに…?」



ルシアは頭をガシガシと掻きながらそっぽを向いている
なにやら少し頬が赤い




『………貧乳も、悪くねぇな…って、ちげぇな…何か』




何それ…何それ何それ何それ!!
貧乳悪くない=僕も悪くない=僕を受け止める=僕=ルシアの恋人ってこと!?
僕はついルシアに飛びついてしまった




『うぉっ!?』
「何それ!!Yesってこと!?僕を彼女にしてくれるってこと!?OKサインが貧乳悪くないって何!?」
『ああああああもう、黙れよ!』
「ん、っ!?」








(恋)泥棒つかまえました




(すき!すき、すきだよぉ…!ルシアっすきぃ…!)
(………泣くか喜ぶかどっちかにしろよ)
(かみも、おっぱいも、せいちょうさせるからぁあっ!)
(はいはい)




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