×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -

02



リドルside








この姿をルシアに見られたくなかったのに、
だって、ルシアが好きな女性に程遠い…
ルシアの隣を子供のままで歩けない、




『縮み薬か…?』




そう、縮み薬だ
本来僕が作っていたのは他の薬だった
それが女子生徒の悪戯で他の薬草を混入され、鍋の中身が爆発した
爆発したとき、その液体が全て僕にかかってしまったのだ
それで僕は4歳児の姿になってしまった

4歳児だよ!?
この姿はダメだ!早く元の身体に戻りたい!





「ルシア、ぼく…このからだじゃ、!」
『あ?身体がどうした?』
「このからだじゃ、……むらむらしてもらえn
『この変態』






どうして!?
男は狼でしょ!?据え膳食わぬは恥なんだよルシア!
はっ!!もしかして僕って子供でも大人でも魅力ないってことなの!?
何それ!ショックなんだけど!




「ねぇ、ルシア…こんなぼく、いや?ちびじゃれんあいたいしょうじゃない!?」
『馬鹿か、すぐ戻るだろ』
「そか……ルシア、」
『ん?』
「ぼくのこと、しんぱいしてくれたの?」
『あー…まぁ、な…失敗したって聞いたから』
「そう…ありがとう」
『…どういたしまして?』




心配してくれて嬉しい…
でも、僕は悩んでいる事がある、それは、僕の事をどう思っているのかだ

僕はルシアが好き
大好き

でもルシアは僕の事、好きで付き合ってくれたのかな
それとも、鬱陶しかったから仕方なくなのだろうか
それが気になって仕方なかった

今日だって、彼がロング派だって言うから薬でロングにしたのに何も言ってくれないし
挙句に胸大きくしてって誘ったら変態って言われるし…

僕はベットに腰掛けているルシアの膝の上に跨った




「ねぇ、…」
『な、んだよ』
「ぼくのこと、すき?」
『は?』
「…ふあん、なんだ……ぼくばっかりすきで、ほんとうは、いやいやつきあってくれたんじゃないかって…」
『リドル?』
「だれにきらわれたって、だれにすかれたってどうだっていいよ?でも、ルシアにはきらわれたくない、…すきって、おもってもらいたい!
だって、ルシアは二度も、ぼくをたすけてくれたから、」
『二度…?』
「にゅうがくしたとき、ぼく、ふあんだったんだ…なじめるのか、ふあんだった…」





そう、彼に助けてもらったのは二回なんだ

一回はあの上級生に囲まれた時
それともう一つは入学した時だった

あの時、僕は学校に馴染めるのか不安で仕方なかった
孤児院では僕は嫌われ者だった
だって魔法が使えたから

ここは魔法学校だし、僕と一緒の人間がいっぱいいる
だから絶対孤立しないって、嬉しかった反面、不安があった
もし、魔法学校でも孤立したらどうしよう
僕は友達ができるのだろうか
また、僕は一人なのかな…
そう思うと少し目の前が霞んで、下を向いて唇を噛んでいた

その時だった





『なぁ、大丈夫?体調悪い?』
「ぇ…?」
『何か、下向いてたからさ』
「……不安、なんだ」
『不安?』
「馴染めるのか、不安なんだ…」
『…大丈夫だよ』
「……どうしてそういいきれるの?」
『だって、お前が馴染めなかったら、俺がお前の傍にいてやるもん』
「…きみ、が?」
『俺、きっとハッフルパフだからさ…馴染めなかったら、声かけて?そしたら…』







「新入生、入場です」






『あぁ、もうそんな時間か!俺最初の方なんだよ!じゃあ待ってる!』
「あ、…!」




彼は走って扉の所に行って
僕の伸ばした手は空を切った





「―アルネルト・ルシア!!」
『はい』





ルシア、ルシア

僕を安心させてくれた人の名前
僕の気になる人の名前
僕の…会いたい人の名前




「―――ハッフルパフ!!」




僕も、ハッフルパフだったら…でも、きっと僕は…




「―――スリザリン!!」









|