洞察 /




ボス←ヒメ←キリss
わけわからない内容です(^p^)






ハイクオリティな夢の後ではすべてが非現実的で、うららかな午後の暖かささえ手触りを感じられない。――いや、暖かさを感じられないのは当たり前なんだけれども、その温もりが自分に注がれているのかどうかが曖昧で、現実の輪郭が歪んで見えたのだ。


目を覚ましたわたしは、希里の膝の上に頭を乗せていた。ベンチに肘をついていた彼は目を開けたわたしに、よぉ、と言った。えーと、と追い付かない思考を整理しようと額に手を置き、彼から目を逸らす。希里はその手に自分の掌を重ね、額から目の上に移動させた。
目頭があつい。思考の端々まで読まれた気がしたけれど、不思議と不快な感じはしなかった。
――そうか、アタシは、
「今朝な、夢、見た」
「それは、さっき聞いた」
「うん、でも、今も同じ夢見とった。ボッスンが、」
声が詰まる。喉元で引っ掛かった言葉は発することも嚥下することも出来ず、結局、嗚咽となって漏れた。
ボッスンがわたしを女の子として選ばないかもしれないなんて、知ってたよ。でも、解っていたわけではなかったんだ。くっきりと鮮明で現実の世界より地面が安定していて、そんな夢はもはや夢ではなく現実なんじゃないかと思えて、朝も、今も、実は本当に振られたのではと思えた。困ったように握り返してくれたその手の輪郭を、わたしは忘れたくない。
「――いいから、寝てろ」
その声の優しさも腿の温もりも触れているのに曖昧で、現実かどうかわからなくなりそうだったから、彼の手を強く握った。
遠くでチャイムの音が聞こえた。




夢からの逃亡劇
(エブリデイ、エンドレス、エスケイプ。)





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書いている内によくわからなくなった駄作中の駄作。












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