動力 /




スイモモss
とても短い




隣で眠る彼の、浅く上下する胸の上に掌を置くと、穏やかな心音が神経を伝ってきた。生きている。当たり前のようなことを確認してほっとしている自分がいて、ひどく悔いた。
死にはしないさ。
掌から伝わってくる彼の優しい鼓動がそう告げた気がして、涙が零れそうになった。どうか生きて。分不相応でも余計なお世話でも、そう願わずにはいられなくて、眠る彼に口吻けしながら薄く呟いた。赤みのさした唇はあたたかくて、柔らかくて、そうしてまた彼と、そしてわたしの生を実感した。
静かに夜が更けていく。




てのひらサイズの動力
(そうだ、わたしは、彼が生きていることによって生かされている。)





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眠れない夜の5分クオリティ(^p^)
アンケートで結構スイモモが人気あったので。











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