導入 /





ボスヒメss
※捏造未来(大学生)設定






濃いコーヒーに角砂糖を一つ落として、喉の奥に流し込む。熱くて苦くてほんのり甘い。
ふぅと息を吐いてパソコンに向かってみるけれど、課題のレポートは一向に進まなくて、書いては消し書いては消しを繰り返す。無為な文字の羅列に目を凝らしていると頭が痛くなって、終いには眠気に襲われた。
いかん、これはいかん。
まだ新しいマグカップに、安いインスタントのコーヒーをもう一杯淹れる。香ばしいにおいが鼻腔をついて、脳の中枢に寝てはいけませんよと不眠運動を働きかける。
よし、と意気込み、俺は再びパソコンと向かい合った。


漸くレポートが完成した頃、暇を持て余していたヒメコがもぉ出来たん? と肩越しにパソコンを覗き込んできた。どうも待ちくたびれて寝ていたらしく、しゃべり方が甘ったるい。
んー、と欠伸を噛み殺しながら返事をすると、彼女は満面の笑みを浮かべた。
「ほな、一緒にDVD見ようや」
「……りょーかい」
緩い声に苦笑を返し、空のマグカップを手に取る。
彼女と楽しくDVDを見る為に、どうやらあともう少しカフェインが必要なようだった。




非・睡眠導入剤
(きみの為にも、レポート期間は重度のカフェイン中毒患者!!)





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うちの学部は、期末テスト有りの講義が少ない代わりに、期末レポートが鬼のように出ます。


自分は、自他共に認めるカフェイン中毒ですが、すい臓に悪いと聞き、控えております。













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