同化 /




ボスヒメss






ゆっくり溶けていくクリープを見つめながら、スプーン欲しいなと藤崎は考えた。立ち上がろうとしたその時、彼の目の前ににゅっと伸びてきたのは、銀色に光るスプーンだった。
顔を上げれば、スプーンを自分に差し出してくれている一愛と目が合う。
彼女は、こてんと首を傾いだ。
「要るん違うの?」
「……ん、要る」
スプーンを受け取った藤崎は、コーヒーとクリープを静かにかき混ぜた。溶け合って混ざり合って、液体は音もなく色を変えていく。
ぐび、とカップを傾け、彼はカフェオレを口に含んだ。甘くて苦くて、身体の中心からぽかぽかと温まっていく。
あー、うめぇ。
藤崎が溢した言葉に、おっさん臭いなぁと一愛は笑う。

ゆっくり溶けて、混ざり合う。



同化する陰と陽






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11月22日。いい夫婦の日!!
時間なくてこんなんしか書けなかった自分を張り倒したいです。












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