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宍戸さんの気迫溢れるプレーのおかげで、後半は集中して練習に臨(のぞ)めた。
「お疲れさまでした!!」部活終わりの挨拶後、跡部さんに呼び出された。
「鳳。今日の練習は無様だったな。分かってると思うが、うち(氷帝)のユニフォームを着て試合に出る以上、あんなみっともない姿を人前で曝すな」
「はい。すみませんでした……」
「ま、今日のところは宍戸に免じて無かったことにしてやる。だが、いつまでも他人に頼るんじゃねぇ。──お前は、【うち(氷帝)のレギュラーの一人】だ。そのことを忘れるな」
「はいっ!」
「行ってよし」
「失礼します!」
跡部さんからの言葉はいつも胸に突き刺さる。宍戸さんだけじゃなく、他の先輩方からも期待をかけて頂いている。レギュラーの一人として、これからの氷帝を担っていかなければいけない。プレッシャーにならないと言ったら嘘になるけど、先輩たちが築き上げてきたものを自分たちの代で終わらせるわけには絶対にいかない。
「その顔は跡部にキツく言われたな」
「宍戸さん!」
「ほら、早く着替えてこいよ。校門のところで待ってるぜ」
「はい!」
──彼らが残してくれたモノを今度は俺たちが後輩に引き継がなくちゃ。
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