「あ、豚が空を飛んでる!」

「え、何処どこ?!」



俺は咄嗟に窓を指差し、毛玉の注意を他へ反らした。
その瞬間、完璧なスタートダッシュを決め、走り出す。



「飛べない豚はただの豚だ!しかし、世の中ただの豚で溢れてるんだぜ!さらばっ!」



そう言うと俺は、『あー!!何処行くんだお前!!』と叫ぶ毛玉を振り切り、生徒会室を後にした。
それから数十分後、再び生徒会室へ向かい、ドアノブにケーキの入った袋を引っ掛けミッションはクリア。



――――――――――



翌日、俺のケーキは教卓の上で公開すり潰しの刑にあっていた。
黒板にはデカデカと『渡すなら直接来い!クソビッチ!by生徒会』と書かれてあり、俺まじ涙目。
更には『飛べないからってただの豚と決めつけちゃ駄目だぞ!』と、訳の分からない説教を毛玉に受けた。



以来、毛玉と不愉快な仲間達(生徒会)は俺のトラウマです。



×END



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