こっそり置いて来るでも良いし、扉が開いた瞬間、袋に入れたケーキを渡して逃げるも可。
そう考えたら、後で生徒会室に届けた方が良いな……俺の精神的に。
と言う訳で俺は、HRを静かにやり過ごし、放課後になった今、生徒会室へやって来た。
最近、彼等は毛玉を追いかける事に必死で、滅多に生徒会室へは来ないらしい。
それでも、『今日は珍しく生徒会室に――様が入って行くのを見た。』
と話す生徒とすれ違った為、あの人だけは生徒会室に居るはずだ。



「あー!!お前そこで何してんだ?生徒会室に用事か?」



さてどうしたものかと悩んで居ると、さわがしい毛玉……元い、他学年の編入生が姿を現した。



「なぁなぁなぁ!!何してんだよ?用事があんなら、中入ろうぜ!!」

「ちょ、待って!!中に入る必要は無いんだ!!」



強い力で腕を掴まれ、俺は危うく、生徒会室へ連行される所だった。
間一髪……その危機を脱した俺は、『じゃあ何しに来たんだ?なぁ?』と制服の裾を引っ張る毛玉に頭が痛くなる。
こうなったら最後の手段だ……――



毛玉にケーキを託す
全力で逃げて出直す
 
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