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アズール湾


「あ〜着いた着いた〜!!
高級リゾートの町ヒヨクシティ!ヒヨク行きのチケット高かっただけあって穏やかでいいところ〜!」


草タイプを得意とするヒヨクジムがあるらしいけど、それはまだいいかな。
船の売店で買ったカロス地方の雑誌をカバンに仕舞いまずはホテル・ヒヨクに向かうことにした。

ヒヨクシティは海側と丘を1本のモノレールが結ぶ2つに別れた町。ハンナがいるのは海側。ホテルヒヨクも近くにあり、その道中に広がる個人所有であろうクルーザーの並ぶ港がリゾート街だと思わせた。

「ミナモは夕陽が綺麗な街だけどヒヨクは海も丘も見晴らしが最高の街なんだね」
これはボールに籠ってるのが勿体ない。リザードンの入ってるボールを高く高く投げると、勢いよく出てきた相棒がどこまでも広がる青の景色に釘付けになっていた。


「ヒヨクの大海原はお気に召した?リザードン」
そう言うと、ナナシの実を片手に投げれば、リザードンは口でそれを捕らえた。実はタダで売られている木の実を500円分のチップを置いて2人分貰ってきていたのだ。カロスではなにかしらのアクションにチップを渡す文化のチップ制度がある。新しい地方に行けば、その地方ごとに違った文化がある。進化の研究は勿論好きだけど、文化の歴史も興味深くていいな。シロナさんがのめり込む理由が少しだけわかってきたかもしれない。

ハンナとリザードンの2人は、カロスの第一歩となったアズール湾の海原を目に焼き付けた。

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