緑黄で死ネタ
クルルの首は思ったより温かかった。
普段が普段だからもっと冷たいかと思ったが、生きていると感じられる体温だ。
いや、もしかしたら生きたいと体が欲しているから温かいのかもしれない。
息が詰まる音も、浅い呼吸音もしない。
それくらい、力を入れていたから。
クルルは涙を浮かべた瞳で見上げてくる。
それが生理的なものなのかどうかも分からなかったが、流れる涙が綺麗だと思った。
「ごめんね、」
手に力を込めながら謝る。
ただ謝罪の言葉しか思い付かなかった。
「ごめん」
クルルはぼんやりとした目で、上に乗っている俺を見上げている。
苦しそうに顔を歪めているが、怒りや困惑の色は含まれていないように見えた。
その顔を見下ろしながら目を細める。
「すぐ、行くから」
だから待ってて。
ポタリとクルルの顔に落ちた。
クルルがふんわりと笑ったように見えた。