金剣


「セイバー！今日こそ我の愛を受け取れ！」

「黙れギルガメッシュ」

「ふっ、可愛い奴め。そんなに照れるな」

「貴様の頭は沸いているのか」

「なに、我の頭はセイバーのことでいっぱいだがな。こうも我の思い通りにならないことなど有り得んからな」

「思い通りにならないと分かっているなら諦めろ」

「そこがまた良いのだが、少々面白くもないのもまた事実」

「･･･は？」

「今日はセイバーも見れたことだし、他の女で遊ぶか。そういう事だ。また会おうぞ、セイバー」

「･･････」

「･･････」

「･･････」

「･･･セイバー、何故裾を掴んでいる？」

「え？･･･あ、うわぁ！ち、違うぞギルガメッシュ！これは、その、違うのだ！」

「そうかそうか。我に他の女の所には行って欲しくないのか。やっと素直になったな、セイバー。賭けをした甲斐があったな」

「は？」

「我が他の女の所になんぞ行く訳ないだろう？可愛かったぞ、我の裾を握り締めるセイバーは」

「･･････」

「ん？どうしたセイバー。女の所に行かないと分かって安心したのか？」

「うわああああぁぁ！！」

「な、セイバー何をする！」

「貴様なぞ死んでしまええぇぇ！！二度と私の前に現れるなぁぁあああ！！」









士藤


「いいな〜、みんなしてイチャコララブラブしちゃってさ〜。そう思わない？士朗〜」

「･･･藤ねぇもすればいいんじゃないか？」

「あーー！そーゆー事言うんだー！私に相手がいない事知ってるくせに！それとも士朗が相手になってくれるの？」

「いいぞ、別に」

「へ？」

「だから相手になってやるよ」

「･･･や、やだぁ士朗ったら〜。あんまりお姉ちゃんをからかうものじゃないわよ〜」

「なんでさ。それとも藤ねぇは嫌だったのか？」

「･･･嫌じゃないけど、私もうこんな年だし･･･。･･･じゃあ、お嫁に貰ってくれる･･･？」

「ああ」

「･･･えっと･･･よろしくお願いします」

「こちらこそよろしくな、藤ねぇ」









弓凛


「ちょっとアーチャー！アンタまた勝手に私の部屋入ったでしょ！」

「ああ」

「ああ、じゃないわよ！勝手に入らないでって言ったでしょ！？」

「それは悪かった、凛。洗濯物を置いただけだ」

「･･･サーヴァントが家事をしてるなんて･･･」

「させているのは君だろう」

「それでも普通はしないわよ･･･。･･････ちょっと何ニヤニヤしてんのよ」

「いや、別に。ただ最近君の部屋に赤色が増えていると感じてな」

「なっ！」

「そういえば着ている服も以前より赤が増えている気もしなくもない。いや、気のせいかもしれないが」

「･･･だから？」

「常に赤色の聖骸布を纏っている私としては、少しばかり自意識過剰になっても良いのかと思ってな」

「･･･本当にアンタって自意識過剰ね」

「そうかな？」

「そうよ」

「ふむ、そうかもしれないな。だが、君は赤が本当に良く似合う」

「っ！」

「以前言った通り、あの宝石もしかり。君には赤が似合う」

「･･････アンタって、本当に気障で自意識過剰ね」

「君は本当に素直じゃないな」

「･･･うるさいわよ」









慎桜



「桜！桜どこにいる！」

「どうしました？兄さん」

「何やってるんだ桜！もうこんな時間だぞ！僕に飯を食べさせない気か！？」

「え？あ･･･。ご、ごめんなさい･･･」

「こんな時間まで何やってたんだ！」

「あの、片付けをしていたら時間を忘れてしまって･･･」

「本当にお前は駄目だな。もういいから早く夕飯の支度をしろ」

「あの、もし何でしたら何か頼みましょうか･･･」

「なんでだ」

「いえ、あの、今から作ると本当に遅くになってしまうので･･･。兄さん早く食べたいでしょうから、店屋物で何か頼んだ方が早いでしょうし」

「いや、いい」

「でも･･･」

「店屋物なんか頼むのは間桐家として許せない。それに、僕はお前の作った飯が食べたいんだ」

「･･･え？」

「〜〜っ！早く作れ！僕は腹が減っているんだ」

「･･･遅くになりますよ･･･？」

「構わないと言っているだろ！早くしろ！」

「はい、兄さん。･･･じゃあ用意が出来たら呼びますね」

「ああ、分かった」

「あ、兄さん」

「･･･なんだ」

「ありがとうございます」

「･･････ふん」









槍バゼ



「おいバゼット。お前そんなモンばっかり食って栄養はちゃんと摂れてんのか？」

「馬鹿にしてはいけませんよ、ランサー。この固形食品は素晴らしい物です。なんと一本で100キロカロリーなんですよ！」

「いや、そんな胸を張られてもな･･･。てかお前カロリーしか気にしてねぇだろ」

「カロリーさえあれば大丈夫です」

「大丈夫じゃねぇよ！おま、仮にも二十代の女だろ！？気にしろよ！」

「･･･？運動にはカロリー、あとは牛乳でカルシウムを補えば充分なのではないのですか？」

「違ぇだろ！お前ホントに女か！？ビタミンとかミネラルとか気にしないのか！？」

「何故貴方がそんなに怒っているのですか」

「お前が自分に無頓着だからだよ！あーー！もうそんなモン食うな！お前料理は！？」

「出来ませんが」

「ホッントお前女らしさがねぇな！まぁいい、今回は俺が作ってやる！」

「ランサー料理が出来るのですか？」

「昔良く野宿とかしてたからな･･･って何全部任せようとしてんだよ。お前も手伝えよこのダメット」

「な！誰かダメットですか！確かに聖杯戦争始めから騙され令呪を奪われた私ですが、ダメットなんかではありません！」

「あー、分かった分かった。じゃあバゼットさん、卵割って下さい」

「馬鹿にしていますね、ランサー。見ていなさい、卵くらい綺麗に割ってみせましょう」

「頼んだぜ、俺は他の事してるから」

「任せて下さい」


(間)


「ランサー、出来ました」

「ん、じゃあそこ置いといて」

「はい。･･･しかし、卵を割ると言うのは中々難しいのですね」

「そうだろー」

「細かく割るのに以外と時間がかかってしまいました」

「･･･は？」

「しかし全力で割りましたよ。私は今非常に達成感を感じています」

「･･･バゼット、ボール持ってこい」

「はい、どうぞ」

「･･････」

「どうしました、ランサー。綺麗に割れているでしょう」

「このダメットぉぉぉおお！！」

「なっ！」

「お前何粉々に殻まで割ってんだ！なんで殻と中身一緒くたにしてんだ！そして何個卵割りやがったぁあ！！」

「･･････１パック」

「ふざけんな！テメェ限度ってモンが分かんねぇのか？ドジとかおっちょこちょいとか可愛いらしいモンじゃねぇよお前のは！もう致命的だよ！」

「･･･申し訳ない」

「せっかくのオムライスに卵なしは有り得ねぇだろ･･･。･･････はぁ、しょうがねぇ。おいバゼット、俺ァちょっと卵買ってくるから･･･」

「分かっています、フライパンを見ていれば良いのですね！」

「･･･なんでそんなに変わり身が速ぇんだよ」

「いえ、別に少し落ち込めば女性に弱いランサーならきっと大丈夫とか考えていませんよ？」

「おもくそ考えただろぉぉおお！！」

「ランサー、貴方が私のサーヴァントで本当に良かった」

「俺はこんなマスター嫌だ！！」






小さな恋の唄



人も恋も十人十色。
























―――――――

バゼットさんはアヴェンジャーとの主従関係も好きだけど、ランサーに世話を焼いてほしい。
ランサーのサーヴァントうんぬんは、ホラ、今は言峰さんのサーヴァントだけど、喚び出したのはバゼットさんだからということで。
セイバーと慎ちゃんのキャラが違いすぎるのはスルーの方向で！