詩織と距離を置いてから、一週間が過ぎた。
詩織は本気らしく、僕が話しかけても、答えてくれない。
そんな生活が一週間も続けば、僕にだって限界はくる。
「柳?大丈夫か?」
「明音最近元気ないよ?」
「柳くん、何かあったなら相談乗るよ?」
「そーそー!俺ら友達じゃん?なんでも相談してよ!」
「秀うるさい。」
石川くんや、宮村くんたちはみんな心配してくれて声をかけてくれてるのに、その声にさえ嫌気が差してくる。
八つ当たりとかしてしまいそうで、
「大丈夫ですよ」
と言いって受け流していた。
我慢できずに、詩織を呼び出した。
来てくれるのかさえ不安だけど、信じて待った。
しばらくすると、詩織がきた。
嬉しさが込み上げてきたがその感情は一気に奈落の底へと落とされた。
「いきなり呼び出して何?距離置くって言ったよね?私はもう明音には関わりたくないんだけど。」
「あ、ごめん…」
「で、何の用?」
詩織とやっと話せた喜びと、先ほどの言葉の苦しさで、言おうとしてた言葉を忘れてしまった。
「…何でだんまりな訳?何も用ないなら帰るから。もう呼んだりしないでよ。」
僕の前を去る詩織の背中を見て、いろんな気持ちを押さえつけ、思いっきり叫んだ。
「っ…それでも、」
僕 は 好 き
(だから、またっ…!)
(そこまで言って、去っていく彼女を見て、涙が溢れた。)
- 4 -
[*前] | [次#]
ページ:
←
|