メイン | ナノ




結婚してから、3ヶ月が経った。
お互い忙しくも、毎日楽しく充実していた。


今日は梓馬さんも私も、久々に放課後が暇なので一緒に買い物に行く約束をしていた。

「梓馬さんっ!ごめんなさい、お待たせしました。」
「いや、大丈夫だ。俺も今来たところだから。それじゃあ、行こうか。」
「はいっ!」

私たちは、手を繋ぎながら近所のスーパーに向かった。

「今日の晩御飯は何にするの?」
「まだ決めて無いんです。…何か食べたいものとかありますか?」
「んー…名前が作ったものならなんでもいいんだけど…じゃあパスタが食べたいな。」
「わかりました!」

スーパーに入り、梓馬さんと一緒に材料を揃えていく。
どれが新鮮か、こっちの方がおいしそう、とお互い意見を良いながら買い物をするのが楽しくて、つい笑みが溢れる。

「たくさん買いましたね。」
「そうだね。あ…そっちの荷物も貸して?」
「えっ?いや、良いですよ!梓馬さん、もう持ってますし!」
「…奥さんにそんな荷物持たせるわけにはいかないだろう?」

そんなクサイ台詞を言って、私が持ってる荷物をひょいっと奪い、最初に持っていたのも合わせて片手で持った。
そして私の前に手をすっと差し出す。

「ほら、帰ろう?ハニー」
「えっ!?は、はにー!?」
「冗談だよ。ほら早く帰るよ、名前。」
「…はいっ!」

梓馬さんは私がその手をぎゅっと握り返して、隣まで来るのを待ってから、ちゃんと私の歩幅に合わせるのを忘れずに、歩き出した。




日常
(いつも私を大事にしてくれて、)
(いつもさりげなく女の子扱いしてくれるのが、)
(堪らなく嬉しいの。)





110822



[*前] | [次#]

しおりを挟む






「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -