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俺は、多分恋をした。
相手は、


一之瀬一哉。










「…ぜまるー。」
「……。」
「風丸ー?」
一之瀬は俺の顔を覗き込んできた。
「えっ?」
(顔近いっ…。)
「どうかした?元気ないみたいだけど…。」
一之瀬は心配そうに俺を見てくる。
「…なんでもないよ。」
とっさに俺は偽物の笑顔を一之瀬に見せた。
「……。」
「さ、練習に戻ろう、一之瀬。」
「……うん。」





「一之瀬。」
「風丸。何?」
「あのさ、明日暇?」
「明日は暇だけど、何?」
「一緒に遊びにいかないか?」
「遊びに?いいよ♪」
「え?良いのか?」
「勿論だよ♪」
「…ありがとうっ!」
「じゃあどこ行く?」
「何処でもいいけど…。」
「……じゃあ水族館は?俺イルカ好きなんだ♪」
「あぁ、じゃあ水族館で。時間とかは帰ったらメールする!」
「分かった♪」
「じゃあ、またな。」
「うん、また明日ね♪」












俺は決めたんだ。


今日、一之瀬に告白するって。

気持ち悪がられてもいい。

この思いを伝えたいんだっ…。


だから、







「風丸ー!ゴメン、待った?」
「大丈夫だ。じゃあ行くか♪」
「うん♪」


「あ、あれっ!可愛いっ♪」
「そうだね♪」
『この後、1時よりイルカショーがあります。是非お立ち寄りください。』
「イルカショーだって!行きたいっ!」
「うん、いいよ♪」



『可愛いイルカたちに大きな拍手を!』
「可愛かったな♪」
俺は拍手をしながら一之瀬に笑いかけた。
「!」
(か、かわ…………て、えっ!?俺は今何を考えたっ!?風丸を……可愛いって…。)
「どうかしたか?一之瀬。」
「な、なんでもないよっ!」
「そうか?」
「う、うん!」
一之瀬は少し吃りながら答える。
「?…ならいいけど…。」
俺はそれを不思議そうに見ていた。

「楽しかったね♪」
「うん…。」


ついにこの時が来た…。

一之瀬に想いを伝えるんだ…。



「一之瀬…。」
「何?」
「……俺…。」
「うん。」
「一之瀬が、好きだ。」


「……え?」


「好きなんだ。一之瀬の声も、笑顔も、性格も…一之瀬がプレーしてるとき、自然と目で追っちゃうんだ…。」
「風丸…。」
「……やっぱり気持ち悪いよな…ゴメン、何でもな「待って風丸!」
「え…?」
「それ、本当?」
「あ、当たり前だろっ…冗談で告白なんてするわけないだろ…ましてや男にっ…。」
今俺の顔は真っ赤だろう。
「そうだったら、すごい嬉しいな…。」
「えっ…?」
「最初は違う違うって自分に言い聞かせてたんだけどさ、…風丸の笑顔とか見てたら、好きなんだって自覚したよ…。」
「嘘…?」
「嘘じゃないよ♪」
「信じられない…。」
「信じてよ、風丸。」
「っ…。」
「ね?」
一之瀬は笑顔で問いかけてきた。
「……うん。」
「ねぇ風丸。」
「なんだ?」
「今のなんかカッコつかないからもう一回言って?」
「えっ!?」
「ダメかな?」
一之瀬は犬のような目で訴えかける。
「うっ…い、いいけど…。」
その目に負けてつい答えてしまった。
「やった♪じゃあ、言って?」
「っ…一之瀬の事が、好きっ…だ…俺と、付き合ってくださいっ…。」
俺は、また一之瀬に告白した。



「…はい、よろこんで。」

笑顔でそう答えてくれた一之瀬は、今までで一番、カッコよかった…。







初恋
(いつから俺のこと好きだった?)
(…はじめて会ったときからだよ…)
(そうなの?嬉しいな♪)











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なんとか終わった…。
なんか私の短編ってながいんだよなぁ…。
もう少し短くしたい…

てか微妙な終わり方ですみませんorz



091005


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