ピピピピピ、
携帯が鳴った。ディスプレイを見ると大好きな彼の名前。
すぐに出ると大好きな声が。
『もしもし、僕だけど…』
「明音くん、いきなりどうしたの?」
そう聞くと彼は一瞬戸惑って照れたように囁いた。
『大したことないんだけど、ただ、声、聞きたいと思って…』
胸がきゅうんとなる。
「私も聞きたかった。明音くんの声。」
『ホントですか?』
「うん、ホント。」
そう答えればすごく嬉しそうな声が返ってきた。
『よかったです!』
そんな彼に私はつい、「明音くん可愛い」なんて言っちゃって。
そしたら彼は、『僕なんかより、君の方がずっと可愛い。』
そんなこと言うから、私の顔は真っ赤になっちゃって。
そんなときに、
『本当は、今すぐ君に会いたい。』
なんて言うもんだから、茹で蛸みたいにもっと真っ赤になって、声もどもっちゃって、すごい恥ずかしかった。
そしたら、彼の家から『ご飯よー』と言う声が。お母さんかな?
『…まだ、切りたくないです。でもすみません、ご飯なんで行ってきますね。』
「あ、うん。大丈夫。またメールとか電話とかたくさんしよ!」
少ししゅんとしてた彼にそう言ってやれば、彼は心底嬉しそうな声で、はいっ!なんて答えるから、私まで嬉しくなった。
『じゃあ、おやすみなさい、また明日』
「うん、おやすみ。」
最後に小さな声で愛してる、と呟いてから、彼は電話を切った。
そんなことされたら、また真っ赤になっちゃうじゃん。
少し大胆な電話の彼
(しばらくは私の頬の火照りは冷めなかった。)
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明音くんは電話だと知らぬうちに口説いてればいいよ、うん←
拍手ありがとうございました!
Title by 確かに恋だった
100921
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