『韓国で今大人気のかたつむりクリームがなんと!…』
「…かたつむり…クリーム?」
あ…いいこと思いついちゃった!
「れーんぞっ!」
「どわぁっ!?び、びびったぁ…なんやあんたか。」
「何よその言いぐさは。せっかく廉造にプレゼント持ってきたのに!」
「え?なになに?」
「はい、これ!」
「…はんどくりーむ?」
廉造は私が渡したクリームを見つめている。
そしてぼそっと呟いた。
「…俺、男やねんけど…」
「んなことわかってるわよこのバカ!…こないだ手ガサガサだって言ってたから。」
「うそうそ。おおきにな。」
そう言って廉造はさっそく蓋を開け、ハンドクリームを塗り始めた。
そろそろ種明かしといきますか。
「あ、そうそう。そのクリームの名前なんだけどさ、」
「お?」
「かたつむりクリームって言うんだってさ。」
かたつむりクリーム
(そう言った時の廉造の顔と断末魔は)
(今でも忘れられません。)
110726
[*前] | [次#]
しおりを挟む
←