※眠らぬ街のシンデレラ番外編"セレブ達の思い出の地「スイス」"の千早さんとの学生時代の話の内容を捏造してみました。
「聞かせてほしいな。君がどんなコだったのか」
千早さんのその言葉で、私たちの思い出話が始まった。
「私は…そうですね…ずっと、図書委員でした。本が好きで、委員会の当番の日は、放課後ずっと本に囲まれているから、とても幸せな時間でした」
「そうか、君は本が本当に好きなんだね。」
「クラスでは、目立つ方ではなかったですけど、みんなとわいわい楽しくやってました。」
「ほう…」
うんうんと頷きながら私の話を聞いてくれる千早さん。
私の話なんか聞いても面白くないと思うんだけどな、なんて見つめていると、不思議そうに首をかしげ、問いかけてきた。
「どうしたんだい?そんな熱い視線で見つめられると、誘われてると勘違いしてしまうよ?」
「さ、誘っ…!?な、なに遼一さんみたいなこと言ってるんですか!?」
ついそんな言葉が口から出てしまい、ハッとした。
彼氏といるときに、他の男の名前を出すのは、いくらなんでもいけない…よね。
「おやおや…僕の前で違う男の名前を出すのは、如何なものかな…?」
「ご、ごめんなさいっ…つい…」
「…ふふ、じゃあ、僕のこと好き?」
「え?」
「この質問に、僕の目を見ながら答えられたら許してあげる。」
千早さんは、いたずらっ子みたいに笑いながら、私の髪の毛を一束掬った。
「千早さ、」
「僕のこと、好き?」
「…はい、大好きですっ…!」
「……合格。」
私の耳元でそう囁いて、私を優しく抱き締めてくれる千早さん。
その腕の中がとても心地よくて、自然と千早さんの背中に手をまわしていた。
いつだって、好きです
(あぁ、私はこれからも)
(千早さんと離れることなんて出来ないなぁ)
(なんて心の中で思いながら)
(千早さんと抱き締めあっていた)
眠らぬ街のシンデレラ/國府田千早
番外編をプレイしてて、咄嗟に出てきたネタだったりします。
Title by ひよこ屋様
111012
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