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熱が出ました。
恐らく季節の変わり目だから体調を崩したのだろう。

「うーん…」
体が重くてダルい。頭がガンガンする。寒気もする。
動くのがダルくて、布団に潜っていると、部屋の扉がガチャっと開いた。

「名前ちゃん、風邪やて?」
「…志摩?」
「起き上がらんでええよ。」

志摩はベッドの枕元に座って私のおでこに触れた。

「冷えピタ貼るから、ひやこいのちょっと我慢、な?」
「ひゃっ…」
「はい、終わり。へへ、名前ちゃんの声かわええなあ」
「何言っゲホッ、」
「あ、ごめんな」

噎せてしまった私の背中を志摩が優しく撫でてくれた。その手の優しさが嬉しくて、頬が緩む。

「とりあえず、今はゆっくり休むんやで。ほんで、明日一緒にお昼食べよ?」
「…うん、」
「ほなら、俺そろそろ帰…」
「待って!」
「え?」

帰ると言いかけた志摩の服の裾をとっさに掴んでしまった。
まだいてほしい、本能からそう思ったのかもしれない。


「…まだ、いてほしいっていうか…あ、でも風邪うつっちゃうからやっぱい…」
「まだいることにする〜」

言葉を遮られたかと思うと、ぎゅっと抱き締められた。
急に抱き締めてきた衝動で、ふたりしてベッドに倒れ込んでしまった。

「わっ!?ちょ、うつっちゃうよ!」
「俺は馬鹿やから風邪引かんよ〜」
「そんな理屈っ…て…え…?」

突然頬に柔らかい感触が。そして見上げれば、へらっと笑う志摩。
頬にキスされたと理解し、一気に顔に熱が集まる。


「ちょ、…」
「不意打ちやで、名前ちゃん。さ、もう休んどき。起きるまで付いとったるから。」
「もう……ありがとう、じゃあ、おやすみ。」





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お題を変更しました。

110927


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