モンブラン
「モンブラン買ってきた!」
今日は金曜日だけどお休みだ。
家でごろごろ寝ていたら、いつもの5人組が来た。
「あんたらまた来たか。暇だねえ…」
「名前だって暇だから家に居るんだろーが!」
「私は、これでも忙しいんですー!」
「嘘やろな。」
「せやね」
「みんな酷い!」
そんな失礼なこと言う人はいれてあげないから!って言えば、みんな声を揃えて謝ってきて、なんだかおかしかった。
「さぁモンブランを寄越しなさい!」
「名前ちゃん、顔付き変わったなあ…」
「名前さんはホントなモンブラン大好きなんですね」
「そんなとこもかいらし!」
志摩がにやにやしながらモンブランを渡してきた。なんかウザい。
「いっただっきまーす!」
「「いただきます。」」
そんな志摩は放っておいて、今目の前にある美味しそうなモンブランをいただくことにした。
「ん〜っ、美味しい!これ、学校のそばのケーキ屋さんの?」
「せやで〜。さすが名前ちゃん、食べただけでわかるんやね!」
「兄さん、いちごあげる。」
「お!サンキュー雪男!」
「子猫丸のは、抹茶のロールケーキか?」
「はいっ!なかなか美味いですよ!」
ケーキを食べながらみんなでお話ししている、そんな和やかな雰囲気で、なんだか怒濤の日々だった最近の疲れが癒されていくような気がした。
「ようし!王様ゲームでもしようぜ!」
「なんでいきなり王様ゲームなん?」
「なんとなく!」
まあ"癒されていくような気がした"だけで、癒されたのなんか、ケーキを食べていたときのほんの一瞬だった。
110926
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