イガ
「ふぎゃっ!?」
「ちょ、兄さん変な鳴き声出さないでよ。」
「ブフォッ!?鳴き声て!」
「どうしたの、燐」
「栗のイガが刺さった!」
「血!」
燐がイガが刺さって血だらけの手を見せてきた。
「ちょっと、兄さん馬鹿なの?いや、馬鹿だけど…ほら見せて!」
「うをっ」
「まったく…」
私がびっくりしていると雪男くんが救急箱を持ってきて燐の怪我の手当てを始めた。
「雪男くんは世話上手だね!良い奥さんになるよ!」
「ブッ!?奥さんって…名前さん、なにを…」
「え?私、なんか変なこと言った?」
「…いえ。」
雪男くんが何か突っ込んできたが、とりあえずスルーしとくことにします。
「てか燐はなんでイガなんか刺してるわけ?」
「さしてねぇ!」
「…フェレス興からイガごと栗を貰ったんだよ。」
「メフィスト…嫌がらせのつもりなんだろうね…」
燐は怪我しながらも、一生懸命栗のイガを剥いでいた。
「むけた!みんな食うか?」
「食べる食べる!」
「兄さん、優しいじゃないか」
「ふふーん、俺は心が広いからな!」
「自分で言っちゃアカンやろ…」
このあと栗はみんなで美味しく食しました。
110822
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