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通販番組




私は今、志摩と二人で屋上でサボり中です。

「ダ●ソンほしい…」
「えっ、名前ちゃん何言うとん?」
「いや、昨日通販番組で見て、欲しいなって思って…」
「まぁ確かに気になるよなー…吸引力の変わらないただ1つの掃除機!」
「あれ家にあったらうれしいよねー」

私が、ふと昨日の通販番組で見たダイ●ンを思い出して、想いを馳せていると、志摩が言った

「なんや主婦みたいやな、ハハッ」

まだ私、JKなのに主婦とか言われました。

「主婦て…私まだJKなんですけど」
「ハハッ、冗談やで。」
「まぁ確かに、通販番組のチェックとかよくするし、スーパーの特売日とか覚えてたりするけどさ」
「まんま主婦やん!」

そんな漫才みたいなことを言って笑っているついでに冗談返しをしてみることにした。

「あ、主婦だったら、旦那は誰かな?なーんて…」
「俺、とか」
「…え?」

冗談返しで、旦那は誰だろうとか聞いたら、志摩が俺とか言ってる……って。えぇっ!?


「ちょ、志摩…じょ、冗談、だよっ?」
「えっ?わ、わかっとるて!こっちも冗談、やから!」
「そ、そっか…」

二人であたふたした後、気まずい沈黙が続く。
おそらく、10分くらいは沈黙が続いていただろう。
そして志摩が沈黙に耐えられなくなったのか、慌てたように口を開いた。

「あ、せ、せや!ダイ●ン欲しいんやよね?せやったら、今日放課後みんなでヤマデンとかいかん?」
「あ、そ、それいいね!」

ふたりして吃りながら、放課後に電気屋に行く約束をしたのだった。






110912



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