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※志摩廉造サイドからお送りします
語りは標準語


ジレンマ



最近、なんだかもやもやする事が増えました。

「なぁ名前ー、」
「ちょ、燐、おもいっ…」
「奥村燐、名前から離れなさい。」
「てかなんでアマイモンがいるんですか。ここ、旧男子寮ですけど…」
「来たかったから来ただけです。」

名前ちゃんは今、男に囲まれている。


俺は名前ちゃんが好きだ。付き合いたいとも思ってる。
でも、告白してフラれたら、もう今の関係には戻れない。
そんな2つの感情に板挟みにされ、あやふやにしたまま、気持ちを伝えないでいる。
でも最近、名前ちゃんが無防備過ぎて、見ていていつ他の奴らに取られるか、不安で仕方ない。
もういっそのこと告白して散ってしまおうか、

俺がそんなことを考えていると、名前ちゃんがふっと下から覗き込んできた。

「志摩?どうしたの?ボーッとしてたけど…」
「え?…いや、なんでもあらへんよ」
「そう?なら良いけど、何かあったなら言ってね?相談乗るし!」
「…はは、おおきにな!名前ちゃん!」
「ぐえっ、いきなり抱き着かないでよ…」
俺がその場のノリで抱きついてみれば、名前ちゃんは変な声を出しながらも、俺を拒否することはなかった。


とりあえず今は、まだこのままがいいかな…なんて思った。




110912


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