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喧騒の中、ひとり。


「なによ、なんか文句あるわけ!?」
「なんやと?文句なんか仰山あるわ!!」

塾ではもう恒例な出雲と竜士くんの喧嘩が始まった。


「だから、それはあんたの勘違いだって言ってるでしょ!?なんで私がわざわざこんな軟派野郎にぶつかんなきゃいけないのよ!」
「え、出雲ちゃんえげつない」
「あんたは黙ってなさい。」
「でもぶつかったら謝るのが普通やろ!」
「坊、落ち着いてください…」
「子猫丸は下がっとき。」

どうやら出雲と志摩がぶつかったらしい。なんとくだらない…。
…ていうかまた燐を間に挟んでるし…。
あ、燐震えてる。これはキレるぞ。

「あーはいはい謝れば良いんでしょ、すみませんでした!」
「なんやその嫌みったらしい言い方!それで謝っとるつもりか!」
「謝ったじゃない、なによまだいちゃもん付ける気?」
「なんやて!?」

「うっせえんだよお前らああああああ!!!」

まだ二人が言い合っていると、燐が限界になったらしく、大声を張り上げた。


「まずお前らはなんでいつも俺を挟んで喧嘩すんだよ!仲が良いことは結構だ。だけど向こうでやれ!!てか内容がくだらねぇんだよ!」
「なんですって?」
「なんやと?」
「二人とも、ハモってはりますよ。」
「仲がええんやね。。」
「よくない!!」

もうやめればいいのに、結局燐も入ってまた喧嘩が始まった。
すると程なくして、教室の扉がガラッと開き、凄い形相の雪男くんが入ってくる。

「君たちは…またですか…?」
「ゆ…ゆきお…これにはわけが…」
「言い訳はしなくて良いよ兄さん。」


そして、また旧男子寮に連れていかれ、囀石の刑に処された。


「またかよおおおおおおおおおお!!!!!」




110826


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