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花火


2日間の買い物の疲れもあってか、今日の昼間はずっと、だらだらしていた。
そこに、ドタドタと騒がしい足音が。

「なぁ名前!」
「燐、どしたの?」
「花火やろうぜ!勝呂の母ちゃんに貰ってきた!」
「花火!いいねぇ!」
「下でみんな待ってるから行こうぜ!」
「うん!」

というわけで、花火をやることにした。



「ちょ、志摩危ない!振り回すな!」
「すまんすまん!ちょおはしゃぎすぎたわ!」
「廉造、名前に火傷さしたらはっ倒すからな。」
「んなことせんわ!アホ兄貴こそすなよ!」
「しねぇっつの。」

砂浜で花火を着けて各々楽しむ。
燐は雪男くんにちょっかいをかけながら遊んでいて、志摩は振り回して遊んでいる。(危ないからみんなやっちゃダメよ!)
アマイモンは物珍しそうに見ながらメフィストに向けている。(これも危ないよ!)
蝮姉さんは柔造さんと良い雰囲気だ。

そんな光景を微笑ましく見ていると、両隣に竜士くんと子猫丸が来た。

「名前、楽しんどるか?」
「志摩さんたちになんかされてへんですか?」
「ん、大丈夫だよ。みんな見てて楽しいし。」
私がくすくす笑いながらそう言えば、二人とも優しく微笑んで、竜士くんは頭を撫でてくれて、子猫丸は私の手をきゅっと握ってくれた。

「へへへ、二人ともどうしたの?」
「や、ただこうしたくなっただけや。」
「苗字さん、この人たちのことでもし難儀なことあったら、遠慮なく言うてくださいね。僕と坊で叱りますさかい。」
「わぁ、ありがと助かる!」
「せやで。こいつらは加減っちゅーもんを知らん奴ばっかやからな。俺らが守ったるで。」
「へへ、ありがとー。うれしい。」

二人がカッコいいことを言うもんだから、少し頬が熱くなってくる。
なんか最近ドキドキしてばっかだなぁ、なんて思いながら、私はそんな彼らに微笑みを返した。





110818


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