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「面倒みてやってほしっス!」
無事に救出された完二が回復後、新たに自称特別捜査隊に加わった。
しかし、捜査が大きく進展することはなく依然手がかりは掴めぬままだった。
そして、日は流れ。
「りん!かん!がっこうだよー!!」
「ああ。とりあえず落ち着け、あずみ。」
夏服に衣替えもして、世間はいよいよ夏目前。そんな中、八十神高校は今日から林間学校だ。
行事大好きっ子のあずみは昨日の晩からこんな調子だった。
「なんで橘あんな元気なの…?」
「あー、あの子行事だったら何でも好きだからね…。たとえ、ゴミ拾いでも…。」
そうウンザリした様子で語るのは学校指定ジャージを着込んだ陽介と千枝。
その後ろから歩いてきた雪子は堪えきれない笑いに負けていた。
「ぶっ、くくくく!あははは!あずみおもしろ〜い!あははは!」
「…ん〜?なんで〜?」
「あはははははは!」
「おい、里中なんとかしろよ。」
「何言ってんのよ。無理に決まってるでしょ!」
「…そっとしておこう。」
リーダーの受難はまだまだ始まったばかりである。
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