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いや、…うん。
すごい。すごいよ。
だがな、…
「橘、これ振り回せんの?てか、これで闘えんの…?」
あずみの華奢な体付きからして、こんなでかいものを振り回せるとは到底思えない。
しかし彼女はにんまりと笑って大鎖鎌を差し出してきた。
持ってみろってか…?
不思議に思いながらもそれを受け取ると、あまりの驚きに口がぽかりと開いた。
「か、軽い…。」
有り得ないほど軽い。
だいだら特有の特殊な素材で出来ているものらしく、これならあずみにも余裕で扱えそうだった。
「…ね?」
にっこりと笑うあずみに、陽介はため息をついて財布を取り出すしかなかった。
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