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「す、すげぇ…。」
陽介が無意識に呟いた声にクマも同意するように何度も頷く。
「おねぇちゃん…?」
そっと名前を呼ぶと、それはあずみの両手を優しく包み込んだ。
《我はタマモゴゼン。…"今度こそ、守るから。"》
鈴のように高く響き渡った声はちとせの声と被り、タマモゴゼンは橘その人であることが感じられた。
タマモゴゼンは視線を不意に悠と陽介に向けた。
《"この子、よろしくね。"》
そしてタマモゴゼンはそう二人に呟いた後、あずみの中へと消えるように溶け込んでいった。
あの後、私はすぐに意識を手放してしまったらしく、次に目を覚ましたときはなるちゃんの家だった。
そこで私はなるちゃんとはなむ〜にペルソナとシャドウ、そしてテレビの世界の存在を教えられることになった。
タマモゴゼン、私のペルソナ…。
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