page.2

暗くなった空気を誤魔化すように一条が菜々子に語りかけていた。

そこから発展していく一条達の会話を横目に、悠は視線をテレビへと移した。








あずみが、いない…。

近所の人も、この数日間彼女を見ていないと言った。


つまり、あずみは家に帰っていない。

あの日から…。



やっぱりあの時感じた違和感は間違いじゃなかったのか?


あの日、俺がちゃんと戻っていたらこんなことにはならなかったのか?


彼女に今一体、何が起きているのだろう。








もしかしたら…?


いや、まさか…。




テレビを見つめながらそんなことを考えていると、ふとテレビとテレビの隙間に何かが落ちているのが見えた。

[ 25/61 ]

[*prev] [next#]


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -