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「堂上、さん…。」
「体は、平気か？」
少しだけいつもより掠れた声。
「はい、大丈夫です！」
笑顔で元気良く笑うあいつは、きっと俺を安心させようとしているんだろう。
馬鹿だな。本当に。
「笑わなくていい。」
「え？」
「今は俺しかいない。だから、笑わなくていい。」
馬鹿は、俺の方か。
気づいた時には堂上さんの姿は見えなくなっていて、かわりに、暖かくて大きな腕に包まれていた。
「遅くなって、すまなかった。七恵が無事で、安心した。もう泣いてもいいぞ。」
「…ど、どうじょ、さん…。う、うっ、わあああああ！」
子供のように泣き崩れる私を、堂上さんは強く強く抱きしめてくれました。
いつだって、救ってくれるのは堂上さんなんですね。
好きです。
好きです。
好きです。
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